武居由樹! 野性味あふれるスタイルで豪快に倒す!

　会見に臨んだ武居は「試合まで残り3週間を切っており、コンディションは良好。減量も順調に進んでいる」と仕上がりの良さをアピールした。今年9月の比嘉戦が終わり、すぐに練習を再開、鹿児島での走り込み合宿やメキシコ人選手とのスパーリングで調整してきた。

　コンビを組む八重樫東トレーナーは、挑戦者ユッタポンについて「タイ人特有の動きがあり、右カウンターが上手い。油断できない相手」と警戒しつつも、「(武居は)前々回、前回と厳しい試合を勝ち抜いた。その経験が活きるのではないか。武居が持っている破壊力が出れば」と、進化に期待を寄せた。

　ユッタポンは、アマチュア時代に、国際大会で優勝し、オリンピック2大会連続で金メダルを獲得した元WBO世界フェザー級王者のロベイシ・ラミレス(30=キューバ)にも、アマのリングで勝利した実力派だ。

　K-1時代にタイ人選手とは3戦しており、すべて勝利している武居だが、「勝っているが内容は悪かった。タイ人独特のリズムに付き合ってしまった。ここ数戦、タイミングで倒しに行っていたので、初回から倒しに行く」と意気込んだ。

　会見に同席した大橋秀行会長も、「今回もあえて強敵を選んだ。ここを勝てば、さらに伸びていく」と期待の言葉を寄せた。

　WBOアジアパシフィック同級王者の那須川天心(26=帝拳)との対戦に期待が高まっている。しかし、那須川は「焦らない。まだまだ強くなるので、もう少し待ってください」と慎重な姿勢を示しており、帝拳ジムは、来年秋の8戦目あたりでの世界挑戦を計画していることを明かした。

　武居は「なんとなく振られた感じ。ガッカリですね」と話すと、「待っているのもいいけど、それなら『もう1本ベルトを持って来いよ』と思う。あとはタイミングですね。あとは大橋会長に任せます」と語った。

　大橋会長は「何とも言えないな。もう少し待っていてくださいと言っているので…、待つよね」と武居に呼びかけた。

　会見後には、シャドーボクシングとスティックを使った練習を披露し、躍動感あふれる独特の動きを見せた。

　日本人選手が独占するバンタム級世界チャンピオンとして、「他の3人のチャンピオンと比べられるので、内容を見せていきたい」と意気込んだ。クリスマスイヴ決戦、武居の圧倒的なパフォーマンスに期待だ!