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10月13日(日)と14日(祝・月)の2日間にわたって有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 10」の初日は、世界戦4試合が行われることが22日、東京ドームホテルで行われた記者会見で発表された。
WBAバンタム級王者の井上拓真(28=大橋)に堤聖也(28=角海老宝石)が挑戦する。
3度目の防衛戦に臨む井上は、「今回も日本人選手との対決なので、熱く盛り上がる試合を見せたい。堤選手は、気持ちが強くてタフな選手。高校時代に一度対戦して勝っている。向こうはリベンジに来るが、先に見据えている王座統一戦のためにも、返り討ちを果たす。兄(井上尚弥)がバンタム級のベルトを4本持っていたので、今度は自分が4団体を獲ると公言している。インパクトのある試合で次につなげたい」と、チャンピオンの力を示す。
「ここを勝ってバンタム級王座統一へ」井上拓真
大橋秀行会長は、「堤選手は背負っているものが大きくて気持ちが強いが、拓真に勝ってもらい、王座統一戦を進めていきたい」と語った。現在、メキシコ人選手とのスパーリングで調整している。
14戦目で初の世界タイトルに挑む堤は、「ずっと戦いたかった拓真選手と(試合が)できてうれしい。自分は運が良い。高校時代に負けてから12年間、ずっとリベンジがしたかった。完成度が高い拓真選手を崩すのは大変だが、しっかりと打ち合っていく」とベルト奪取に思いを込めた。
「高校時代のリベンジ」堤聖也
7月7日(日)に行われた世界前哨戦をクリアした後は、すぐに練習を再開。強化合宿を終えてスパーリングを始めたという。
世界2階級制覇を目指して、フライ級に転級した寺地拳四朗(32=BMB)は、クリストファー・ロサレス(29=ニカラグア)とWBC王座決定戦で対決する。
フライ級4団体統一を目指す
世界2階級制覇に挑む拳四朗は、「新たな気持ちで戦う。減量苦も少しは楽になるので、強い拳四朗を見せることができる。今回は、なるべくパンチをもらわないことを心掛ける。ドキドキが減る試合になるが、熱い内容を見せたい。目指すのは、フライ級での王座統一。この階級には、ユーリ選手(ユーリ阿久井政悟)とトニー(アンソニー・オラスクアガ=米)がいるので楽しみ」と目を輝かせた。
WBAフライ級王者のユーリ阿久井政悟(28=倉敷守安)は、タナンチャイ・チャルンパック(24=タイ)の挑戦を受ける。
2度目の防衛戦のリングに上がる阿久井は、「拳四朗選手も言っていたが、フライ級が盛り上がってきた。強い選手が参戦してきたので、しっかりと目立てるよう、『フライ級に阿久井あり!』と見せたい」と、フライ級に転向し世界2階級制覇を狙う寺地拳四朗(32=BMB)を意識したようなコメントを発した。それでも、「王座統一戦もしたいが、まずは目の前の試合に勝つこと」と気を引き締めた。
「フライ級に阿久井あり!」を見せる
続けて「このような大きなイベントに、1995年生まれのボクサーが5人も出るので、ほかの試合も注目していきたい」と語った。10月13日、14日の2日間で阿久井、井上拓真(大橋)、田中恒成(畑中)、堤聖也(角海老宝石)、岩田翔吉(帝拳)と同い年のトップボクサーが集結する。
挑戦者のタナンチャイは、8月12日(月・祝)に畑中建人(26=畑中)が保持するWBOアジアパシフィック王座に挑戦し、タイトル獲得に成功したタイ期待のホープだ。
精神面が強くなった
2度目の世界挑戦の舞台に上がる岩田は、「2年前に負けてから苦しい時期もあったが、こうしてビッグイベントに出場させてもらえて光栄。前回、世界挑戦した時より、ボクシングの技術や精神面が強くなったと自負している。中学、高校時代にしのぎを削ってきたライバル(井上拓真、田中恒成)たちが、先に世界チャンピオンになり刺激を受けている。インパクトを残す試合を見せたい」と、念願の世界チャンピオン獲得に向けて力を込めた。