[取材]2025.3.8
大橋秀行会長が還暦を迎え、井上尚弥の今後について言及。

大橋ボクシングジムの大橋秀行会長が8日、横浜市内の大橋ボクシングジムで行われた還暦の誕生日の祝いを受け、メディアの囲み取材に応じた。
この日、赤い衣装と花束の贈呈を受け、さらには3月上旬に大橋ジムのトレーナーとスタッフ主催による、サプライズ誕生日会が開催され、特別なレプリカのベルトがプレゼントされた。
大橋会長は「まだ発表できないが、今月中には大きな試合の発表ができる。還暦などという年齢に関係なく、やりたいことがたくさんある」と語り、海外で報道されている、世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)の米国ラスベガスでの一戦に期待を寄せた。なお、井上からはロレックスの腕時計がプレゼントされたということだ。
大橋会長は「報道されている通り、今年は4試合を予定している」と述べ、井上の次戦は5月4日(日)に米国ラスベガス、9月には日本、12月にはサウジアラビア・リヤドでの試合が見込まれていると明かした。
大橋会長は「やりがいがありますよ。ワクワクしている。今年は忘れられない年になる」と話しつつ、「でも、来年の方がもっとすごいかな」とボソッと語った。来春、東京ドームで噂されるWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27=M.T)とのドリームマッチにも含みを持たせた。
「今年は忘れられない年になる。来年はもっとすごい!」
海外メディアでは、9月14日(日)に東京でWBA暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(30=ウズベキスタン)との対戦情報が流れたが、「なんで、そのような報道が出たんだろうね? なんとも答えられない」と言葉を濁した。
井上にとって次戦は、マイケル・ダスマリナス(32=比)との試合以来、約4年ぶりのラスベガスのリングとなる。大橋会長は「前回、米国に行った時とは立ち位置が違う。コロナによる規制もなく、今回は絶対的な主役で行くので、雰囲気が全く違う」と自信を示した。
会場候補のTモバイルアリーナは、収容人数2万人の大会場で、米国のファンがモンスターの登場を待ちわびている。
3月からジャフェスリー・ラミド(25=米)が来日し、スパーリングを開始し、4月にはさらに海外からスパーリングパートナーを招聘する予定だという。
井上の試合が終わった後も、国内で世界戦が続く予定で、武居由樹(28=大橋)、力石政法(30=大橋)、平岡アンディ(28=大橋)、佐々木尽(23=八王子中屋)らの世界戦の交渉を全力で進めているとのこと。5月と6月に行われる見込みで、今月中に動きがありそうだ。
昨年12月に右肩を負傷した武居は、順調に回復していることも伝えられた。
60歳を迎えた心境を聞かれた大橋会長は「自分が子どもの時は、(60歳と聞くと)すごいおじいちゃんだと思ったが、自分がこの年を迎えると、頭の中は小中学性の時と変わらない」と、笑みを浮かべながら語った。「子どもの頃、『この選手とこの選手が戦ったら面白いのにな』と思っていたことが、今実現できている。こんなに楽しいことはない」と、その喜びを伝えた。
今後の目標について問われた大橋会長は「ボクシングは今、良い状況だと思うが、(一時的なものではなく)スポーツとして安定的な人気になっていければ」と考えを述べた。キッズやアマチュアのレベルが本当に高く、10年後には、オリンピックでの金メダル獲得や世界チャンピオンの増加が期待できると展望。次なる井上尚弥の出現を望み、「ボクシングには、夢があるじゃないですか」と力強く語った。
大橋会長の座右の銘は「夢を夢で終わらせない」。大橋会長は、これからもボクシング界をさらに盛り上げていく!
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