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[特集]インタビュー
2023.4.11


■初動負荷トレーニングを取り入れたということですが。村田諒太選手(帝拳)や永田大士選手(三迫)もしていますが、取り入れようと思った理由を教えてください。
松本 体が硬いため、階段ダッシュトレーニングでお世話になっている野木さん(野木丈司トレーナー)に「(初動負荷トレーニングを)した方がいい」と勧められていました。前屈してもくっつかないですし、肩回りも硬いのです。野木さんから「(体が柔らかくなって)ジャブがあと5p伸びたら、手が付けられないくらい強くなるぞ」と。パフォーマンス向上、疲労軽減といろいろな効果があります。1週間前から始めましたが、走るフォームからスパーリングも良くなったと言われます。
※初動負荷トレーニング(神経と筋の機能に着目し、その協調性や相互作用を高めることを可能にし、しなやかで精緻な動作を追究・獲得できる)

■この一戦の位置づけを教えてください。
松本 生意気に聞こえるかもしれないですが、通過点だと思っています。相手は強豪ですし、甘くはないと思っています。しかし、いろいろな選手を見ている中で、自分が世界チャンピオンになりたいのであれば、ここをしっかりと勝てる選手じゃないと世界チャンピオン、海外で戦えるボクサーにはなれないと思う。あえて自分にプレッシャーをかけています。自分のボクシングのセンスだったり、気の強さに自信を持って戦っていきたい。そして、それが油断に繋がらないように。ダメなところは練習で補って圧倒する気持ちでリングに上がります。



■昨年1月に2022年のホープで取り上げさせてもらってから、1年後に日本タイトルマッチまできました。
松本 昨年9月の石田選手との試合で評価を受けてもらったのかなと思います。
※昨年9月に元日本ランカーの石田凌太(角海老宝石)と対戦し、2回TKO勝ち

■メンタル面で気を付けたいことはありますか?
松本 対峙してみて、「あっ、意外といけるかも」と思わないことです。自分は長いラウンドを経験していないので、フッと気を抜いた時にパンチをもらわないこと。未知の部分があるのでイメージトレーニングやハードに追い込むことで集中力を高めていきたい。ボクシング技術では負けていないと思います。どのパンチにも対応できるよう、どのパンチにもカウンターを合わせられるよう準備していきたい。



■選手層が厚い大橋ジムにおいて、勝てばチャンピオンの仲間入りです。
松本 上がすごすぎるのでまだまだです。しかし、そこに行けると思うとワクワクします。昨年12月の尚弥さんの興行も熱かったじゃないですか。自分もあのような興行に名を連ねたいと思いました。

■日本チャンピオンは、後楽園ホールの入り口にパネルが飾られます。
松本 小学生の時から後楽園ホールで試合を見る際、毎回あのパネルを見るのが楽しみでした。あそこに飾られるのは憧れです。



■当日は、どのような試合を見せたいですか?
松本 楽な相手ではないですし、簡単にはいかないと思いますが圧倒する気持ち。そうすれば勝てると思う。ギリギリで勝とうとは思っていません。もちろんリスペクトの気持ちを持って、圧倒する気持ちで挑みたいと思います。しっかりと勝つにはそのくらいの気持ちで戦わないと勝てないと思います。

■どうもありがとうございました。



「ボクモバの目」
 まだ未知数な部分があり、試される試合でもある初のタイトルマッチ。しかし、これまで以上にモチベーションが高く、強い佐川と拳を交えるのを楽しみにしているようだった。覚醒した松本を見せることはできるのか。ここを勝てば"ミライモンスター"から昇格するだろう。
<取材・構成/やすおかだいご>
<写真/>Kishimoto・Bobby・KIKO>

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