ボクモバ2022年期待のホープ。第1弾は松本圭佑(22=大橋)を取り上げたい。元日本・OPBF東洋太平洋フェザー級王者の松本好二氏の長男で、幼少期からボクシングを始めた佳佑は、"ミライモンスター"のニックネームで度々メディアに登場。U-15時代から輝かしい実績を残し高校〜大学でも活躍した。しかし、東京五輪出場を懸けた予選で敗れると、大学を中退しプロに転向。父がトレーナ―を務める大橋ジムに所属し親子鷹で頂点を目指す。
デビュー戦と2戦目は気の強さが仇となり、相手のパンチを浴びてヒヤリとする場面もあったが、試合を重ねる毎に安定感を増してきている。昨年12月には元日本ランカーの荒木貴裕(JB SPORTS)と対戦し、豪快に倒して存在感を示した。
■昨年は松本選手にとってどのような一年でしたか?
松本 1月にプロ2戦目をして、5月、12月と3試合することができました。コロナ禍の中で試合ができて恵まれていますし、プロとしてのキャリアを積むことができました。よりプロに適応することができてきたと思います。
■具体的にはどのようなところですか?
松本 初回の組み立てですかね。これまでの3試合は、すべて1ラウンド目に何か起こっていました。デビュー戦はダウンして、2戦目は良いパンチを浴びてしまった。3戦目は初回に倒しました。アマチュアは3ラウンドしかなかったので、最初は絶対にポイントを取らないといけないという癖があったのと、パンチを当てないといけないと力が入っていました。しかし、前回は慌てることなく、落ち着いて組み立てながら試合ができました。
■相手の荒木選手は、元日本ランカーで噛みついてやるという気迫を感じました。その相手にしっかりと結果を出したのは収穫だったと思います。
松本 そうですね。気持ちの強い選手を迎え撃つことができたし、長いラウンドができて倒すまでの過程など経験を積むことができました。
■時折見せる"凶暴性"と、試合を重ねるたびに安定感のバランスの良さが素晴らしいですね。
松本 リングに上がると目つきが変わるとは言われますね。アマチュア時代はそこが足りないと言われていました。
■それは意外ですね。
松本 スパーリングでも、相手との実力差があると手を抜いてしまうところがありました。父や野木さん(野木丈司トレーナー=現志成ジムトレーナー※週2ペースで野木トレーナーが指導する階段トレーニングに参加している)にも「リングに上がったら刃物を持って刺すつもりで戦え」というようなニュアンスで言われていました。比嘉さん(比嘉さん=比嘉大吾)も普段は優しいですが、リングに上がったら人が変わるじゃないですか。
■父である松本トレーナーからはどのようなアドバイスがありますか?
松本 今はディフェンスのことをよく言われています。ディフェンス重視でいこうと。