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[記者会見]2024.11.12

日本プロボクシング界に新たな最年長ボクサー誕生へ

 国内最年長ボクサーの恵良敏彦(49=陽光アダチ)が12日、大阪・東成区の陽光アダチジムで開かれた記者会見に出席し、今後に向けての意気込みを語った。

 福岡県北九州市出身の恵良は、1996年9月に19歳でデビューしたが、20歳で重度のヘルニアを患い引退。しかし、ボクシングへの情熱は消えることなく、復帰を目指してリハビリに専念した。

 再び、リングに上がれるコンディションになったが、その時はすでに41歳。当時の日本のルールである37歳定年制を理由に、日本では活動が出来ず、タイのボクサーライセンスを取得し、海外でプロ活動を行ってきた。タイ国のフライ級からスーパーバンタム級までの王座や、WBAアジアフライ級王座を獲得し、今年5月にJBC(日本ボクシングコミッション)に復帰を申請。9月にJBCのA級ボクサーのライセンスが発給された。

重度のヘルニアを克服して20年後に海外で復帰
 会見の冒頭、恵良は「恥ずかしながら只今、日本に帰って参りました」と言うと、「日本で最後にリングに上がったのが20歳。何より一番辛かったのは、重度のヘルニアでリングに上がれなかった約20年間。自分の目標(復帰)に共感していただき、長い期間、リハビリに携わっていただいた医師たちに感謝したい」と気持ちを伝えた。
「自分の売りは年齢ではない」
 国内最年長ボクサーとなるが、「自分の売りは年齢ではない。今の歳は付加価値でしかない。ボクシングの華と言えばKO。積み重ねてきたKO勝ちのほとんどを連打ではなく一撃KOで倒してきた。それが一番の売り」と、キッパリと言い切った。
「日本で活躍したい」
 「海外での試合で、完全アウェーで孤独との戦いだった。日本人として日本のリングに帰りたいという思いが強まった」と、JBC所属選手として日本で活躍していく決意を口にした。
「自分にしかできないパフォーマンスを見せる」
 恵良は「本来はフライ級が主戦場だが、KO勝ちを重ねて行く度に、海外では同じ階級で対戦相手が見つかりにくくなり、5階級上の相手ともした。厳格なルールありきの日本ではあり得ない、そうした戦いの連続を勝ち抜き、今の自分がある。海外では判定は不利。KOでしか勝てないという考えでトレーニングをして来た。自分にしかできないパフォーマンスを見せたい」と言葉に力を込めた。

 所属ジムによると、恵良の日本再デビュー戦は、来春になる予定だという。

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