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[一夜明け会見]2024.2.25

中谷潤人! 誰とも戦う!

 WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級新チャンピオンの中谷潤人(26=M・T)が25日、都内で開かれた一夜明け会見に出席し、試合を振り返った。

 中谷は、昨日(24日)、両国国技館で王者のアレハンドロ・サンティアゴ・バリオス(27=メキシコ)に6回TKO勝ちし、27戦全勝(20KO)で世界3階級制覇を達成した。

 辰吉丈一郎氏、薬師寺保栄氏、長谷川穂積氏、山中慎介氏、井上尚弥(30=大橋)と、系譜を継いできたWBC世界バンタム級王者。日本のボクシングファンにもお馴染みの”緑のベルト”を中谷潤人が手にした。

「小さい頃から憧れていたベルト」
 試合後は、祝福のメールの返信と興奮で、ほぼ睡眠を摂ることができず会見に臨んだ。ボクシングを始めた頃から憧れていたWBCベルトを巻いた中谷は「小さい頃、両国国技館で見たWBC世界バンタム級タイトルマッチを自分がやって獲ったのは感慨深い。本当にうれしい」と満面の笑みを浮かべた。

 弟の中谷龍人マネージャーも「これまでずっとWBCのベルトを欲しがっていたので、獲ったのを見てジーンときた」と兄の戴冠を喜んだ。
サンティアゴに圧勝!
 試合映像は何度か見たようで、「サンティアゴ選手はスピードがあるので警戒していたが、全体的にパンチは見えていた。ダウンを奪った左ストレートは力みがなく、最後も冷静にフィニッシュに持っていくことができた。距離の繊細さを発揮することができた」と試合を振り返った。これまでダウン経験のないサンティアゴを2度倒して圧勝し、インパクトを残した。
「バンタム級に上げてスピードが増した」
 バンタム級転向初戦でいきなり世界挑戦したが、これまで以上のパフォーマンスを見せた。「階級を上げて、スピードが増したと言われるようになった。バランスも崩れなかった。相手のパワーもそこまで感じなかった。ボクシングが安定した」とバンタム級での戦いに手応えを感じていたが、「ガードがルーズになるところがあったので、細かい部分は修正していきたい」と反省するのも忘れなかった。
「相手は誰でもいい」
 これからは再び狙われる立場だ。国内バンタム級には、世界戦が決まっているIBF1位の西田凌佑(27=六島)、WBA世界1位の石田匠(32=井岡)、WBCバンタム級7位の比嘉大吾(28=志成)、WBC同級9位の堤聖也(28=角海老宝石)、WBC同級10位の武居由樹(27=大橋)、OPBF東洋太平洋王者の栗原慶太(31=一力)、WBA7位の那須川天心(25=帝拳)とそうそうたる顔ぶれだ。

 「バンタム級はタレント揃い。決まれば誰とでも戦う」とチャンピオンとしての自覚を示した。さらにWBA王者には井上拓真(28=大橋)が君臨している。「そこも視野に入れている。決まればしっかりと対策していきたい」と王座統一戦を見据えた。
「今年はあと3試合したい」
 次戦は、現在ランキング2位のビンセント・アストロラビオ(26=比)との指名戦が濃厚だ。アストロラビオは、昨年8月にタイでWBC世界バンタム級挑戦者決定戦を制し、挑戦権を獲得している。

 「今年は、あと3試合はやりたい」と年間4試合を希望した中谷。「パウンド・フォー・パウンド入りを目標にしているので、これからも勝ち続けていきたい」と抱負を語った。

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