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[試合速報と談話]2023.5.20

京口紘人! 再起戦は試運転。

 元世界2階級制覇王者で、フライ級に転向して3階級制覇を目指す京口紘人(29=ワタナベ)が20日、墨田区総合体育館で、ローランド・ジェイ・ビエンディーマ(27=比)と10回戦で対戦した。

左ボディ健在

 初回からフライ級のリングを確かめるように、得意の左ボディを打ち込むと、左アッパーから右ストレートへと続けた。そこには、ライトフライ級時代にも繰り返した京口のフォルムがあった。

危なげなく試合を終えた。

 試合は終始京口のペースで進んだが、ローランドもガードを固めて、ダウンは免れた。京口がガードを下げて、テンポアップした終盤の2ラウンド以外は、元2階級制覇王者の試運転が続いた。判定となった試合だが、ジャッジは三者ともにフルマークで京口を支持した。

会場のファンにカムバックしたことを報告

 試合後、控え室に戻った京口は「拳の痛みの中で考えて試合を進めたが、倒せなかった。守り一辺倒になった相手を倒すのは難しい。階級をあげてパンチの質量は上がったが、距離がアジャストできていない。パンチをもらわず丁寧に進めるのを課題にした。倒せず焦りはあったが、中間距離でプレスをかけるボクシングを試した。今までのボクシングにプラスアルファすることが理想で、今回の内容としては勝てたことだけ」と、再起戦となったフライ級の初戦を振り返った。

結婚後、初戦!勝ち

 今後は、フライ級を主戦場に世界3階級制覇を目指すこととなるが、「ファンの求めるボクシングができず、不甲斐ない。階級を上げてスケールアップした姿を見せたかった。今後もこの階級でやっていく、色々と試していきたい」と抱負を語った。

 会見に同席した渡辺均会長は「キャリアを2、3戦積んだらタイトル戦を組みたい」と、京口の世界王者返り咲きに期待を寄せた。

 控え室に戻ったローランドは「初回にボディをもらって、続けるのは無理だと思ったが、頑張って耐えた」と苦笑いすると「スキルとパワーがすごかった」と京口の印象を語ると、「チャンピオンになる可能性は、もちろんある」と、フライ級で世界3階級制覇を目指す京口の実力を称えた。

 試合中に印象に残った京口の攻撃に話が及ぶと「ストレート」と言い切った。これには、フィリピンの陣営からも笑いが溢れ、「5ラウンドは持たないと思って見ていた」とローランドを労った。

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