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[試合後談話]2022.11.1

吉野修一郎と中谷正義が激突!

 ボクシングファンが固唾を呑んで見守った、ライト級日本人頂上対決。WBO-AP王者の吉野修一郎(31=三迫)と、世界ランキングでは上位に入っている中谷正義(33=帝拳)が、1日、さいたまスーパーアリーナで激突した。

吉野修一郎、2度ダウンを奪って勝利!
  距離を詰めたい吉野と、ジャブで牽制する中谷のスリリングな戦い。試合が動いたのは、5ラウンド。ペースを掴みかけた中谷に対して、思い切って中に踏み込んだ吉野が、ロープに詰めると、横に逃げた中谷の顔面に右ストレートを打ち込んで、ダウンを奪った。試合が決まったのは、6ラウンド。一気に前に出て勝負に出た中谷に対して、打ち合いに応じた吉野が、パンチをまとめると、中谷が膝をついた。立ち上がったが中谷だが、レフェリーは試合を止めた。
仕留めに来たなと思った!
 試合後のリングでマイクを向けられた吉野は、「倒しました」と不利予想を跳ね返して、勝利できたことを喜んだ。
ジャッジペーパー

 試合後の囲み取材に応じた吉野は「1ラウンドは様子見で、想定以上のリーチの長さを実感したので、距離に気をつけた。効いたパンチは無く、KO数ほどの爆発的な強さは感じなかった」と、中谷と向かい合った初回を振り返った。

 「自分の距離で、パワージャブを練習してきた」と切り出した吉野は、中盤に入ってから「徐々に当たり始め、相手が落ちてきたのがわかった。右の手応えもあり、コンビネーションでまとめた。倒した後も、じっくり行けとの指示通り動いた」と徐々に手応えを感じていた。

吉野修一郎が下馬票を覆した!

 ダウンを奪った後に関しては「中谷選手が後がなくなり、倒しにきたのがわかった。打ちながらガードが低くなるのをカウンターで狙った。倒れた後の中谷の強さに飲み込まれないようにした」。

 「ボクシングモバイルの投票で、自分が不利な状況で逆に燃えた。『見たか!』と思った。世界で戦ってきた中谷選手相手だけに、防衛戦ではなく挑戦者の気持ちを持っていたからこそ、戦前の不利という状況には燃えた。負けるなら倒れて負けるつもりで、開き直った。国内には、もう倒したい相手はいない。世界ランカー以上なら誰でもいい」と強い思いが口をついた。

世界への扉を開けた!

 三迫貴志会長は「今回の結果が良く、今後は海外に出る。ハードな道でもワクワクさせてくれるのが吉野。そして結果を出してきた。※ロマが戦場から無事戻ってきてくれて、またロマを中心にライト級が動いてる。その中で、アジアからも絡めるようになっていきたい」と世界へ向けて、舵を切った。

※ロマ=ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)


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