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WBOアジアパシフィック(WBO-AP)バンタム級王座決定戦が14日、東京・有明アリーナで開催された「Prime Video Boxing」のDAY2で行われ、同級1位の那須川天心(26=帝拳)と、同級2位のジェルウィン・アシロ(23=比)がベルトを競った。

踏み込むスピードと鋭い左ストレートが光った那須川が、常に先に仕掛けてポイントを稼ぐと、カウンターに、右を合わせたアシロとの距離をずらして、被弾を最小限に抑え、那須川が判定勝利を収めた。


スパーリングパートナーを務めた西田凌佑(六島)と那須川の比較に関連する質問には、「スパーリングと試合では、グローブも違い判別はできない。あくまで私の意見だがスピードは那須川で、テクニックは2人ともある」と、感想を述べた。日本のボクシングファンに向け「盛り上がる試合はできたので、皆さんに感謝している」と言い残して、穏やかな表情で会場を後にした。

初タイトルを獲得した那須川は、「相手が自分のやりたいことをさせてくれず、アマで200戦以上というキャリアのある選手だと感じた。距離も遠く、前に来させても攻めて来ず、そういう相手をどう崩すかが、今後の課題」と冷静に語った。「初めて10ラウンド通して試合をし、スタミナ的には問題ない。格闘技キャリアで初めての(左目)カット、視界が塞がりながらも、冷静に足を使った」と収穫を口にした。
今後について問われると「ベルトを獲得したが、すぐに返上する。ベルトには興味がなく、さらに高みを目指したい。(世界の)各団体の日本人チャンピオンの全員と試合をしたいし、ベルトが欲しいというよりも、強い選手を全員倒したい。挑戦権を持っているので、来年には世界タイトルに挑戦したいが、焦りはなく、OKが貰えるまで自分を高めていく」と力強く語った。

今回の試合について総括を求められた粟生トレーナーは「判定だからと評価しないわけではなく、高いレベルのボクシングを見せてくれた。今回倒せなかった理由としては、距離感や間で効かせきることができず、課題は見えていて、修正していき、どのチャンピオンにも勝てる那須川天心を作る」と試合内容を認めつつも、今後に向けて引き締めた。
最後に記者から、明日のニュースはメジャーリーガー大谷翔平選手とどちらが大きく扱われるかーという質問に対し「政治的にも試合的にも無理でしょうね。倒せていないし」と語り、プレス席は笑いで包まれ、会見を終えた。