[公開練習]2025.2.18
J・モロニー「私に挑むには早すぎる」
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前WBO(世界ボクシング機構)バンタム級王者のジェーソン・モロニー(34=豪)が18日、都内の帝拳ジムで報道陣に練習を公開した。
2月24日(月・祝)、有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 11」で、那須川天心(26=帝拳)と対戦するモロニーは、勝利に絶対の自信を示した。
バンタム級ノンタイトル10回戦で行われるモロニーと那須川の試合の模様は、プライムビデオでライブ配信される。
練習前に会見に臨んだモロニーは、「また日本に戻ってくることができてうれしい。日本の冬は寒いが、ほとんどの時間を屋内で過ごしており、最高のコンディションに仕上がった。これは大きなチャンスだと思っている。次戦は、世界チャンピオンになるための通過点。ここを勝って、自分がいるべき場所(世界チャンピオン)に戻る」と意気込んだ。
「スピードがあり、目が良くて賢く戦う。そしてSNSのフォロワーがたくさんいる人気選手」と那須川の印象を語り、「これまで培ってきた経験とハートを活かして勝つ。彼と一番違う点は、この試合に対する心持ちだ。天心より勝ちたい気持ちは自分の方が強い。彼にとって、この挑戦は早すぎることを証明したい」と強い意志を示した。
真っすぐな目で誠実に語る姿から、モロニーの人柄とこの試合に懸ける思いがヒシヒシと伝わってきた。
同じ興行に出場するWBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)とは親交が深く、昨年5月にモロニーが武居由樹(28=大橋)の挑戦を受けた際には、堤がスパーリングパートナーとして豪州に渡り、昨年10月に堤が井上拓真(29=大橋)に挑戦した時は、今度はモロニーがスパーリングパートナーを買って出て、日本に長期滞在しサポートした。
「堤とは会っていないが、連絡を取り合っている。昨年、彼が世界チャンピオンになるお手伝いをできたことをうれしく思う。2月24日は一緒に勝利してお祝いしたい」と親友との勝利を誓った。
プロキャリア30戦で、サウスポーとの対戦は2度しかなく、前戦はサウスポー武居に最終ラウンドに猛攻を仕掛けたが敗れている。アンジェロ・ハイダートレーナーは「前回は最終ラウンドまで自信を持った動きができていなかった。我々はミスを犯してしまい敗れた。しかし、大きな敗戦でしか得られない学びがある。武居と那須川はサウスポーなだけが共通点。武居はスキルとパワーがあり、那須川はスピードがある。しっかりと対策をしてきた。今回のジェーソンは違う」と勝利に太鼓判を押した。
サウスポー対策は万全
司会者が「日本のファンが判定なら那須川、KOならモロニーという見方をしているが」と陣営に質問すると、アンジェロ氏は「それは誰が言っているんだ? 日本、そしてこの興行のジャッジがフェアなことをしたくないのか?」と、まくし立てた。一般的な予想をジャッジの採点と勘違いしたようだ。
司会者が「誤解をしてほしくない。必ずフェアな判定だし、信頼してほしい」となだめたが、「豪州では、日本のジャッジはフェアな採点をするという印象を持っている。私もリスペクトしている。那須川にとってモロニーはハードな相手になる。ガードを上げて動かない平凡な選手じゃない」と言葉に力を込めた。
会見後にはシャドーボクシングを1ラウンド披露しただけで終了した。
那須川を指導する粟生隆寛トレーナーは「肌ツヤもよく仕上がっているんじゃないですか。総合力が高い選手なので、どう突いていくか。(モロニーは)サウスポーが苦手だと言われているが、そう思わせず戦わせたい。武居君と天心は違うタイプのサウスポー。もし、相手が同じタイプだと思ってくれるのなら、こっちとしては戦いやすい」と語った。
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