ボクモバ2023年期待のホープ第5弾は、今永虎雅(23=大橋)を紹介する。アマチュア10冠、126戦113勝(26RSC)13敗という輝かしい成績を残し、名門・大橋ジムに入門。昨年6月にデビューすると、ここまで3戦全勝(3KO)と評判通りの強さを見せている。
八重樫東トレーナーの下、強さに磨きをかけている。トップアマからプロに転向してきた今永だが、「まだまだ強くなれる」とボクシングの奥深さを知り、ボクシングがさらに楽しくなっているようだ。
■今日は、昼間(14時)からの練習ですが、いつもこの時間からですか?
今永 はい。スパーリングがある日は夕方からの練習ですが、基本的にはこの時間からです。練習が終わってからは、帰宅してご飯を作ってYouTubeを見て、21時には寝ています。YouTubeはボクシング関連ではなく、全く関係ないものですね(笑)。ボクシングのことは、家には持ち込みたくないのです。
■昨年は、今永選手にとってどのような年でしたか?
今永 大きなことをしたわけではないのですが、環境が変わって良いことばかりでした。
■元々、プロ志望だったのでしょうか?
今永 そうです。東京五輪に出場できるチャンスがあったのでアマを続けていましたが、ボクシングを始めた時からプロに行こうと思っていました。
■ボクシングを始めたきっかけを教えてください。
今永 5歳から中学2年まで空手をしていたのですが、父から「パンチの技術を上げていこう」と中学で大阪府河内長野市にあるボクシングジムに連れて来られたのです。
■空手からボクシングを始める人が多いですね。
今永 他の人はどうかわからないですが、自分がやっていたのは体重制限がなく、帯の色が同じ者同士での試合だったので、体が大きい選手との試合ばかりでした。そのため、体格差で負けてパッとした成績を残すことができませんでした。中学でボクシングを始めた時にスパーリングをしたのですが、空手をしていてフィジカルが強かったこともあり、最初からゴリ押しで勝つことができたのです。アマチュアの全国大会で優勝している練習生にもスパーリングでボコボコにして、「アイツ、誰だ?強いな」と噂になったそうです。それでボクシングの方が向いているな、と思い転向しました。当時は「ボクシングって簡単やな」と思っていました(笑)
■ボクシングが難しいなと思った時期は、ありますか?
今永 アンダージュニア近畿大会決勝戦で荒本一成選手に負けました。その時までボクシングを舐めていたので、前日まで修学旅行に行っていて、減量ができないから、(減量を)必要としない階級で出て。それでも優勝できると思っていたのですが、向かい合って「デカいなぁ」と。その時に鼻をポキッと折られました。その後、全国大会を優勝した選手を集めてナショナルトレーニングセンターで合宿があり、自分は優勝していないのですが、特別に参加させてもらえることになりました。
※荒本一成(アマチュア10冠、今永と同じ王寺工業高校ボクシング部出身)