■全試合KO勝ちでの優勝に期待が寄せられています。
井上 KOは狙ってできるものではないですから。たまたま当たっているだけですよ。
■前回の試合もすぐに距離をつかんでKOしました。ただ、最後の連打の場面、攻めているところで数発パンチももらいました。
井上 攻めている時ですよね?あれがどうこう言われたりもしていますが、マクドネルの目、足を見ていて力がないのが分かっていたので一気に倒しにいきました。あれでピンピンしていたらあんなに強引にいかないですよ。
■やはり自分でも強いと思いますか?
井上 まだそんなに強くないんですよね。自分が求めているものとはほど遠い。まだまだやりたいこともいっぱいあるし。
■パウンド・フォー・パウンドナンバー1を狙っていく?
井上 それは周りの評価なので。自分はもう勝つだけですよ。評価でなくて勝ち続けるだけです。
■尚弥選手がWBSSを優勝して3団体統一王者になり、拓真選手がWBC王者になったら大橋ジムにバンタム級の世界ベルトが4本きます。
井上 井上家に4本ですね(笑)。大橋ジムに4本ですし、言ったら兄弟で獲るわけですから。同じ階級で世界王者はクリチコ兄弟くらいですか?やっぱり理想ですよね。バンタム級は井上家がまとめてしまう。団体が増えて世界王者の価値が薄れてきているので王座統一はしていきたいですよ。
※兄ビタリ・クリチコ(元WBC・WBO世界ヘビー級王者)、弟ウラジミール・クリチコ(元WBA・IBF・WBO世界ヘビー級王者)
2008年に史上初の兄弟同時世界ヘビー級王者となった。
■では最後に試合への意気込みをお願いします。
井上 まずは、WBSSが日本で開催ということで雰囲気を味わいながらここのリングに立てていることを噛みしめたい。KOが良いですが勝ちに徹して準決勝に進みます。
■どうもありがとうございました。
「ボクモバの目」
8月30日に行われた38戦31勝(19KO)7敗のWBCアジアSバンタム級王者のグレン・ポラス(比)とのスパーリングでは左ボディ、右ボディストレートをめり込ませ早々に戦意喪失させた。そして目を見張ったのが井上のディフェンス力、決定打を一発ももらっていなかった。サウスポー対策も万全で死角は見当たらない。井上の一撃KOで16000人の横浜アリーナの観客が大興奮する姿目にが浮かぶ!
<取材・構成/やすおかだいご>
<写真/ボビー・kishimoto>