ペレスVSエレラ

　課金システムのペイ・パー・ビュー(PPV)のオープニングカードとして行われたこの試合、小柄なエレラが前に出て煽り、長身のペレスが応戦するというパターンで始まった。ほぼ同じ展開のまま挑戦者が主導権を握って前半を終了。中盤に入るとペレスも反撃に出たが、決定的なシーンをつくり出すことはできなかった。逆に8回、ペレスは打ち合いのなかで腰を落とすなど苦しい状況に追い込まれていった。終盤に入るとエレラはペースダウンしたが、ペレスの反撃をしのぎ優勢を印象づけて試合終了のゴングを聞いた。採点はひとりが114対114のイーブンとつけたが、残る二者は116対112でエレラを支持した。暫定王座を獲得した34歳のエレラは25戦21勝(7KO)4敗、2度目の防衛に失敗したペレスは23戦19勝(13KO)2敗1分1無効試合。
　前座には12年ロンドン五輪ライトヘビー級銅メダリスト、ヤマグチ・ファルカン(ブラジル)も出場、ヘスス・クルス(プエルトリコ)に3回終了TKO勝ちを収めた。デビュー戦が無効試合に終わっているファルカンは3戦2勝(1KO)1無効試合、クルスは4戦1勝2敗1分。また、昨年10月にスコット・クイッグ(英)の持つWBA世界スーパーバンタム級王座に挑んで引き分けているジョアンドリス・サリナス(キューバ/米)はエンリケ・ケベド(メキシコ)と対戦したが、3度のダウンを喫して5回TKOで敗れた。殊勲のケベドは24戦16勝(10KO)7敗1分、サリナスは23戦20勝(13KO)1敗2分。