興毅は移籍か!?

　一部報道で事実上の国内活動停止処分となっている亀田興毅(27)の移籍が取り沙汰されているが、移籍先が有力視されているシャイアン山本ジム(東京・杉並区)からは、1日現在で日本ボクシングコミッション(JBC)への移籍届けは出されていない。

　同ジムが移籍先候補となったのは、亀田ジムの会長候補に上がりながら5月の東日本ボクシング協会理事会で却下された元協栄ジムマネージャーの大竹重幸氏(56)が、シャイアン山本ジムでトレーナーライセンスを取得したからだ。東協会としても会長交代から移籍に話が変わるとなれば議事の対象にはならず、JBCの判断を仰ぐことになる。そのJBCは、移籍には「実績のあるジム」と条件を出しており、「提出された場合は十分に精査する」とするJBCがどう判断するのか注目される。

　興毅が国内復帰を急ぐのは、WBA世界スーパーフライ級王者、河野公平(33=ワタナベ)の指名挑戦者としてWBAから指令が出されているからだ。渡辺均会長は1日、「6月末の交渉期限も過ぎてしまったが、WBAから他の選手を指名するなどの指示はない。予定していた8月24日はもう時間的に無理。9月末か10月の興行を考えているが、亀田選手とやるにしても他の選手に替わるにしても、早く決まってほしい」と語り、国内事情とWBAとの板ばさみで頭を悩ませていた。さらに同ジムのWBA世界スーパーフェザー級王者、内山高志(34)にも指名試合の指令が出されているが、1位のブライアン・バスケス(コスタリカ)が対戦を拒否している模様。河野とのダブル防衛戦も計画していようだが、現在はまったくの白紙状態となっている。