石田に強力助っ人

　昨年12月にミドル級から無謀とも言える最重量級への転級を発表した、元WBA世界スーパーウェルター級王者の石田順裕(38=グリーンツダ)。4月には日本ヘビー級王者の藤本京太郎(27=角海老宝石)に挑戦したが惜しくも僅差判定負け。この試合は日本ボクシングコミッションより石田のヘビー級ランク入りが認められずノンタイトル戦となったが、今月のランキングで晴れてヘビー級入りが叶い、石田は負けたら引退の言葉を撤回。打倒"藤本"を目指し、今度はタイトルをかけての挑戦を熱望している。
　そんな石田に強力な助っ人が現れた。

　それがクレイジー・キムこと金山俊治氏(39)だ。金山氏は2000年代の重量級を牽引し、日本、東洋太平洋王座をはじめ数々のベルトを獲得。08年にABCOスーパーミドル級王座を返上し、そのまま現役を引退した。翌年に地元・熊本県荒尾市でボクシングジム「No.1 CHAMPION SCHOOL」を開設し、現在は後進の育成にあたっている。

　石田と金山氏は過去2度対戦し、02年の日本スーパーウェルター級王座決定戦で金山氏が王座獲得後、2年後の4度目の防衛戦でも石田を退けている。その後の親交も深く、以前「2度負けているが、先輩選手として尊敬しているので指導を受けたい」と、石田は2010年のWBA世界スーパーウェルター級暫定王座防衛戦前にも金山氏のジムでキャンプを行ったことがある。
　現在肉体改造中の石田は来月9日から荒尾入りし、ヘビー級タイトルに向けて金山氏の指導を受ける。