元世界王者カルメロ・ボッシ氏

　日本にとっては輪島功一氏の戴冠試合の相手として知られる元世界スーパーウェルター級王者カルメロ・ボッシ氏(イタリア)が23日、イタリアのミラノで亡くなった。75歳だった。長いこと肺炎を患っていたと伝えられる。

　ボッシ氏は60年ローマ五輪ライトミドル級銀メダルを獲得後、61年にプロ転向。欧州タイトル戦でKO負けを喫すなど挫折を経験後、70年7月にフレディ・リトル(米)を破って世界スーパーウェルター級王座を獲得した。71年10月、輪島功一の挑戦を受けるため来日。テクニックでは勝ったものの「蛙飛び」など挑戦者のトリッキーな策に持ち味を封じられ、2対1の僅少差で判定負けを喫し王座を失った。この試合を最後に引退した。戦績は51戦40勝(10KO)8敗3分。