マレスは三浦挑戦を断念

　3階級制覇の実績を持つアブネル・マレス(28=メキシコ/米)は、WBC世界スーパーフェザー級王者、三浦隆司(29=帝拳)への挑戦を検討していたが、このほど断念したことを明らかにした。

　マレスは昨年8月にジョニー・ゴンサレス(メキシコ)に1回TKO負けを喫してWBC世界フェザー級王座を失ったが、今年2月には再戦が決まっていた。しかし、自身が肋骨を痛めたためキャンセル。 その後、スーパーフェザー級に上げて三浦に挑戦するプランが浮上していた。両陣営は下交渉に入り、5月3日のフロイド・メイウェザー(米)対マルコス・マイダナ(亜)のアンダーカードに組み込まれる可能性も出ていた。しかし、さすがに再起戦で体格差のある三浦との対戦は危険と判断したのか、マレスは4階級制覇の夢を先延ばしにすることを表明した。「目の前のことを真摯に考えてみたが、私はまだ若く、さらにフェザー級に転向したばかりであることを重視し、 急いで転級する必然性を感じなかった。多くの人が(転級で)失敗してきた歴史も知っている」と話している。
その代わりにマレスが興味を示しているのが、WBC世界スーパーバンタム級王者レオ・サンタ・クルス(メキシコ/米)との対戦だ。 1年前までマレスが持っていた王座を引き継いだサンタ・クルスは、今月8日にクリスチャン・ミハレス(メキシコ)を退けてV2に成功したばかり。その後輩に対しマレスは「開催地としては(メキシコ系が多い)ロサンゼルスが最適だと思う。私は122ポンド(約55.3キロ=スーパーバンタム級)に落とすことはできないけれど、126ポンド(約57.1キロ=フェザー級)前後なら問題ない。契約体重でもいい」とラブコールを送っている。