勢いづく新田ジム

　男女計5人の日本ランカーを擁する川崎新田ジムの試合報告会&激励会が6日夜、川崎市多摩区登戸駅前の飲食店で開かれた。会には地元選出の衆議院議員や商工会関係者ら後援者50人以上が出席、4月10日に日本フライ級王座に挑む黒田雅之(27)らにエールを送った。ライトフライ級に続いて国内王座の2階級制覇を目指す黒田は「文句ない試合で勝つ」と決意を口にした。

　地元密着のジムらしく、衆議院議員のほか多摩区長や中原区長、銀行関係者、さらに地元メディアなどが参会。その前で、4月10日に後楽園ホールで村中優(フラッシュ赤羽)の持つ日本フライ級王座に挑む黒田は「これは通過点だと思っている。文句のない試合をして勝つ。いい練習ができているので自信もある。試合までの1ヵ月で自信が確信になるよう頑張る。自分でも試合が楽しみ」と抱負を語った。黒田はこの2年間の4戦で、世界戦で敗れたほか3引き分けと不本意な成績だけに「今度ははっきりと勝ってほしい」という叱咤に近い激励も飛んだ。前座に出場する日本スーパーバンタム級7位の古橋大輔は「(近い将来)日本タイトルを取ってジムを引っ張っていきたい。挑戦者のつもりで戦い、次に繋げたい」と意気込みを口にした。昨年、メキシコでの世界挑戦で敗退、秋には東洋太平洋王座の防衛戦で敗れた三好喜美佳は、同じく前座に出場する。タイ人との8回戦だが「タイの選手とは過去に2戦2KO勝ちと相性がいいので、川崎から世界というテーマの出発点にしたい」と笑顔で決意を語った。また、4月10日には肩の負傷でブランクをつくっていた郷司利也子も復帰戦に臨む。この日、アニメやコミック、コスプレのおたくであることをカミングアウトした郷司は3戦目で初勝利を狙う。

　川崎新田ジムは2月28日の神戸遠征で日本フェザー級12位の片桐秋彦が東洋太平洋10位の福岡孝太(明石)に6回TKO勝ち。翌3月1日には日本ミドル級5位の西田光が元東洋太平洋王者の淵上誠(八王子中屋)に8回判定勝ちと勢いづいている。会ではこのふたりの勝利報告も行われた。川崎新田ジム勢の今後の活躍に要注目だ。