清水AIBAプロ参戦

　日本ボクシング連盟は、ロンドン五輪バンタム級銅メダリスト、清水聡(27=自体校)が、AIBA(国際ボクシング協会)が立ち上げる新プロボクシング組織、APB(AIBAプロボクシング)へ参戦することを発表した。清水は日本人選手第一号選手となる。

　清水は、ロンドン五輪で金メダル獲得後、プロ転向をはたした村田諒太(三迫)とは違う立場で今後もボクシング界を牽引することになりそうだ。
　日本史上6人目の五輪連続出場者であり、44年ぶりのボクシング・メダリストである清水は、再び大志を抱いていた。

　当サイトでは発案間もない頃から注目してきたAPBは、既存のWSB(ワールド・シリーズ・オブ・ボクシング)に続く、AIBA発の新型プロボクシングイベントだ。内容的には斬新なシステムに富んだWSBとは対照的に、既存のプロボクシング(WBC、WBAなど)に似たシステムが構築されている。

　AIBAの管理下にある世界中の壮大なアマ選手を用い、選手の生活に安定性のあるプロボクシング組織をつくろうとはしたものの、一時は契約を発表された看板選手候補、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)やブラジルのファルカン兄弟が結局、既存のプロボクシングへ流れたこともあり、スタートが遅れていた。

　しかしAIBAは改めて、今年からの始動を発表。先日、契約している選手たちでプレ世界ランキングを構成し終えていた。
　それにしても、ここを、村田とともに日本ボクシング界の救世主として活躍した清水が、再起の場に選ぶことなど、一体誰が想像できただろうか。