井上尚弥vs村中優スパー

　11月某日、12月6日に東洋太平洋決定戦を控えた井上尚弥と12月10日に王者・粉川との日本タイトル戦を控えた村中優のスパーリングが行われた。

　スパーリング前に村中は日本タイトル戦について、「今のコンディションは普通ですね。粉川選手は距離の取り方、見せ方が上手く、ずる賢い。対策は秘密ですが見えてきています。試合では自分から仕掛けていこうと思います」と明かし、「先週から出稽古で週3、4回のスパーリングをしています。やっと決まったタイトルマッチなので負けられません」と意気込みを語った。

　この日のスパーリングは3分6ラウンド、両者回転の早い打合いの中で井上のボディブローが快音を響かせ、村中が接近戦に持ち込む。

　スパーリングを終え井上は、「村中選手は接近戦の戦い方が上手いのでいつも警戒しながら戦っています」と話す。
ボディブローについて井上は、「プロになってからボディ打ちは意識しています。今後、進化させていく課題の一つです」と明かした。「スパーリングは数えていないが結構やっています。コンディションはいつも通りです」と余裕を感じさせた。

　大橋会長は、「尚弥は、相手を良く見て自分のペースに持ち込むところが凄い。八重樫とずっとスパーリングをやっていて、お互いにスゴく調子が良くなってきている。興行ポスターの『主役は誰だ』の通り、始めて見る人でもスゴさが分かる興行だと思います。井上の凄さ、金メダリストの凄さ、八重樫の激突の凄さ、全てが詰まった興行だと思いますね」と期待を寄せる。