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WBA&WBO世界スーパーバンタム級王者ギジェルモ・リゴンドー(32=キューバ/米)の次戦が、なかなか決まらない。その一因がリゴンドーの卓抜した技巧にあるというのだから悩みは深い。
リゴンドーは2000年シドニー大会、04年アテネ大会で五輪連覇を果たすほどの技量の持ち主で、亡命してプロ転向後も12戦全勝(8KO)という戦績を残している。この4月、ノニト・ドネア(比/米)との頂上決戦で判定勝ちを収めたことは多くのファンも記憶に留めているはずだ。ドネアに勝ってスーパーバンタム級最強を印象づけたはずのリゴンドーだが、試合での安全運転ぶりが災いして次の試合が決まらない状態が続いている。トップランク社と組んでいるHBOテレビが「リゴンドーの試合はエキサイティングではない」として放送を渋っているのだ。ドネア戦では7000万円前後の報酬を得たリゴンドーだが、それはドネアというスター選手が相手だったからだ。単独ではその四分の一を稼ぐのがやっとといわれている。当然、トップランク社もマッチメークに苦慮している。自社興行のアンダーカードに組み入れようにも、「ノー」というHBOの意向に逆らうわけにもいかない。そのHBOも一時よりは態度を軟化させているといわれるが、まだ「OK」の返事は出ていない。陣営は9月28日にクリス・アバロス(米)との防衛戦を計画してはいるが、いまのままでは先送りになる可能性が高い。すでにリゴンドーは11月開催を前提にトレーニングしていると伝えられる。
「いまさらリスクをともなうエキサイティングな試合をしろといわれても…」リゴンドーの呟きが聞こえてきそうだ。
「いまさらリスクをともなうエキサイティングな試合をしろといわれても…」リゴンドーの呟きが聞こえてきそうだ。