田口VS井上は座間で

　プロ4戦目で日本ライトフライ級タイトル奪取を狙う「怪物」日本同級1位・井上尚弥(20=大橋)の王座挑戦会見が25日、都内で行われた。
　会見には日本同級王者・田口良一(26=ワタナベ)も出席、8月25日に井上の地元・スカイアリーナ座間で開催されるタイトルマッチに向けて両雄が決意を語った。

■日本Lフライ級タイトルマッチ10回戦
王者・田口良一(ワタナベ)VS挑戦者・井上尚弥(大橋)
■日時:8月25日(日)
■会場:スカイアリーナ座間
■問い合わせ:大橋ジムTEL.045-314-1994　ワタナベジムTEL.03-5449-3278

　発表会場には、井上の地元・神奈川県座間市のイメージキャラター「ざまりん」も駆けつけ、会見に華を添えた。

日本Lフライ級王者
田口 良一(ワタナベ)

　現在の心境を尋ねられ田口は「スパーリングもフィジカルもスタートし、いまは良いコンディションです。大きな舞台で試合ができるのは、とても光栄です」と初防衛 戦に向け準備は着々と整っているとし、井上戦の意味合いを問われ「僕はキャリア20戦ですが、井上選手は最強の相手ですし、全力を懸けて迎え撃ちたい。井上選手は万能型の選手。1年前のスパーではやられているので、この試合は僕にとってリベンジマッチとして臨みたい」と強い決意でリングに上がると語った。

　最後に、初防衛戦に賭ける意気込みを求められ田口は「いままでで最高の舞台。ここで井上選手に勝てば人生が変わる。ファンの皆さん、応援宜しくお願いします」と井上 戦がボクシング人生のターニングポイントになるとコメントした。

日本同級1位・挑戦者
井上 尚弥(大橋)

　タイトル初挑戦に向け意気込みを求められ井上は「4戦目で日本のベルトを獲れば、辰吉丈一郎さんに並ぶ最短記録で、気合いが入っています。23年振りの記録ですが、意識して作るものではないが、ここは意識して戦います」と語り、辰吉丈一郎と平仲明信に続く記録達成に意欲を見せた。前戦で負傷した右拳の具合を尋ねられ「ばっちりです。もう完治しました(笑)。これから田口戦に向けて命中率を高めていきたい」とレベルアップを口にした。

　改めて王者・田口の印象を問われ井上は「正統派の、教科書通りのボクシングをする選手ですね。スパーは1年前のことなので、参考にはならない」と警戒心を募らせるも、 地元でタイトルマッチを開催することに「座間は地元ですし、すごい気合いが入っている。まずは目の前の試合に勝つこと。それも圧倒的な内容で勝ちたい」と鋭い視線を目の前に置かれた日本のベルトに注いだ。


　スカイアリーナ座間のリングで、王者・田口が人生を変える大きな1勝を掴み獲るのか。それとも挑戦者・井上が地元で世界への足がかりとなる日本タイトルを腰に巻くのか。決戦のゴングは、8月25日に鳴らされる。