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[特集]2013.6.19

沖縄30年の文化に幕


 日本ボクシング史に名を残す強豪選手たちを、沖縄から数多く輩出してきた金城眞吉監督が、 沖縄尚学高校ボクシング部の廃部と共に、自らが那覇市内で主催してきた「ウィンナージム」も本年度いっぱいで閉鎖することを決めている。
金城眞吉監督
「(世界王座13回防衛の)結果論かもしれませんが……具志堅ですかね」
 過去最高の素質を持っていた教え子は誰か?と尋ねると、さも難しそうに金城監督は、そう答えた。県内での認知度が今ほどではない具志堅用高氏の時代には、放課後の教室で指導したこともあった。のちにプロの世界王者となる具志堅氏や平仲信明氏ら以外にも、金城監督が「戦う人間の基礎」をたたきこんだ名選手は多い。
 中には4月に井上尚弥(大橋)と対戦した佐野友樹(松田)のように、県外から「ボクシング留学」をした選手も少なくない。井上戦でも、不屈の精神が健在だった佐野は「金城監督は、指導内容はもちろん、普通の人間を戦士に変える教育も抜群だった」と振り返っている。
 沖縄のピーチで喧嘩に明け暮れるような血気盛んな少年たちまで、優秀なボクサーへ更生させる。この名将からしてみれば、すでに社会人生活も経験していた「異端のサラリーマン」、村田諒太のコントロールなど、もはや赤子の手をひねるようだったのかもしれない。
 東洋大学でコーチ兼選手だった当時の村田は、自らのボクシング理論が確立しかけた中で、金城監督に大きな影響を受けたと振り返る。
「何も考えずに一生懸命練習している学生がいると“お前は3人に襲われたらどうする!? 俺だったら細道に逃げこんでから、1人ずつ戦うよ!!”とか、すごい例え話をするんです。頭を使うヒントなんですけどね」
東洋大学の友成丈コーチ(左)と

 村田自身も「お前はカウンターをよけることができても、打つことができない」と、弱点をあっさり見抜かれたこともあった。
 まさに「老いてますます盛ん」な名伯楽だが、3年前に、妻の清子さんが他界してからは、まるで自身の身体が不自由になったかのように、限界をほのめかしていた。
「合宿所の管理を妻が引き受けていましたから、この二人三脚ができなくなったのは、(年齢が)70近い私にとっては致命的と言わざるを得ないんです」
 全国でも稀に見るボクシング漬けの生活は、もはや維持できない。そんな歯がゆさから、今年は3年生しか教えていなかった。
 3年生が引退すれば、その時点で高校のボクシング部もなくなるが、一方では、2011年から東洋大学・監督の電撃就任もあり、県内でも、連盟の役職を継続する。「今後も形が変わるだけで、情熱は変わりません」と監督は、選手にも負けない闘志を見せる。
 22日に後楽園ホールで行われる関東大学リーグ戦の次週でも、東洋大学のセコンドに就く予定だ。
 金城監督の「ヒント」にも影響されたのち、見事に五輪金メダルを勝ち取り、いまはイスマエル・サラス氏の師事を仰いでいる村田は言った。
「こうして時代が流れても、金城監督が残したものは残り続ける。大きな愛を感じさせてくれる監督が大好きです」
 そんな感謝の念が、今では全国にいるOBたちからも聞こえてきそうだ。

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