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[試合後会見]2013.5.5

世界戦に王手か

 昨年11月、メキシコで行われたWBC世界ライト級挑戦者決定戦では、不可解な負傷判定と思わぬ形でアウェーの洗礼を受けた荒川仁人(八王子中屋)。一時はランキングを落としてしまったが、再びトップコンテンダーに登りつめ、約9ヶ月ぶりに後楽園ホールへと帰ってきた。
 荒川が狙っていたWBC世界ライト級王者エイドリアン・ブロナー(米)は、6月22日に2階級上での世界挑戦が決定。空位となることがほぼ確定の王座へは、1位・荒川の決定戦出場が予定されている。
 4日、世界前哨戦と銘打たれたノンタイトル10回戦で、8勝(3KO)2敗のパクプーム・オーベンジャマッド(タイ)を相手に荒川が見せた戦いは…。
荒川が2R KOで快勝
 試合は早々に決着した。2R、距離を掴んだ荒川が左ストレートでパクプームを沈めそのまま10カウント。世界戦に弾みをつけた荒川は試合後、「最後は左ストレートを当ててから返しの右アッパーで決まった。だが距離を取りすぎてしまうなど、まだまだ練習でやってきたことが出来ていない」と快勝にも課題を見つけた。
いよいよ世界に王手
 世界戦については「いつきてもいいよう日々の練習にしっかりと取り組み、準備をしていく」とし、中屋廣隆会長も「できれば日本でやりたい。荒川は前回のメキシコ戦を経験し、自信がついたようだ」と話した。
ボクシングに夢を
 最後に荒川は「僕にとって世界とは、山登りに例えれば、ひとつ登った先にもっと高い山があるのと同じこと。そして、子供たちにボクシングにも夢があることを伝えたい。それが僕の役目だとも思う」と使命感を燃やした。
加藤とはいつか戦うかも
 荒川は、続いて行われた東洋太平洋ライト級王座決定戦&日本同級タイトルマッチ、日本王者・加藤善孝(角海老宝石)対WBC世界同級15位・佐々木基樹(帝拳)を観戦。「互いの気持ちが出ていた試合だった」と語り、自身が返上したOPBFタイトルを勝ち獲った加藤へは「いつか雌雄を決する時がくるかもしれない。その時は互いに成長し、前を向いた状態でぶつかりたい」と1勝1敗と五分の好敵手にコメントを残した。

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