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[特集]2013.4.27

マニア推奨の展示会!!


 1991年の開局時以来のWOWOW長寿番組『エキサイトマッチ〜世界プロボクシング』が、ついに放送1000回の大台へ到達!!それを記念して、同局の渋谷ステーションでは、5月6日まで、プロモーション展示イベントが行われている。これが、期待を裏切らない秀逸イベントで、マニアなら酔いしれること必至だ。少なくとも、「エキサイトマッチあっての王座獲得」を自負する元日本スーパーバンタム級王者、三浦数馬さん(ドリーム所属)は大満足の様子だった。
ラドックになってタイソンKO気分を味わう三浦さん!

 会場に飾られた福田直樹氏撮影の写真を見つめがら、三浦さんは、そこに写しだされた激闘の数々が、己の人生に様々な影響をもたらしていることを痛感していた。
「やっぱりウィテカだな…」
 ボクシング史上屈指のディフェンス・マスター、パーネル・ウィテカ(アメリカ)の名を、感慨深そうに口にした三浦さんは、もはや番組の歴史ではなく、自身の青春時代を振り返っていたかも知れない。
等身大デラホーヤにも夢の一発!!

「自分、大学時代に全国大会で1回も勝てなかったんですよ。当然、アマで選手生活を続けようとしても、後ろ盾の環境がないですよね。選ぶ道は、裸一貫のプロしかありませんでした」
 プロテストはB級で合格したが、日本一になる自信など皆無。ひとえに大好きなボクシングを続けたいという思いによる再スタートだった。
「ちなみに、アマでの最終的な勝率は5割です。才能を持て余していた頃の山中慎介には勝ちましたけどね。だから、今までと同じ姿勢で練習しても、結果は変わらない。だから、一生懸命練習するんじゃなくて、よく考えて練習しようと思いました。そんなとき、エキサイトマッチで観るプロ最高レベルのボクシングが、劣等感ではなく、様々なアイデアを与えてくれたんです」
2008年、日本王座へ…

 そのアイデアと、アマで磨いた距離感を絶妙に融合させ、自称・アマ劣等生は、2008年10月、のちにWBA世界王座も手にする日本王者、下田昭文(帝拳)から8回負傷勝ちを収めた。黒星は初防衛戦で、木村章司(花形)に喫した1回のみ。先述のようなアマキャリアを考えれば、プロ16戦12勝(5KO)1敗3分の通算成績は、劇的な逆転劇を物語っていると言っても過言ではあるまい。
 イベントを堪能した三浦さんは、自身が改めてボクシング人であることを確認。
「実は引退後の結婚式でも、当時の日本王者だった芹江(匡晋)君に来てもらったんです。何をしたと思います?披露宴会場にリングを設けて、スパーリングをしたんですよ、新郎が(笑)。ありえないでしょ?こんなマニアになったからには、これからもボクシングと携わっていくしかないです」
 語りにどんどん熱がこもっていくエキサイトマッチの申し子は、母校・東洋大学のスポーツ新聞へ、プロ転向後も、試合レポートを寄稿していくなど、幅広い活動を行ってきた。この意欲、次はどんな逆転物語を描いて見せるのか!

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