SW級王座統一戦

　スーパーウェルター級の世界王座統一戦、WBC王者サウル・アルバレス(メキシコ)対WBA王者オースチン・トラウト(米)の12回戦は20日(日本時間21日)、米国テキサス州サンアントニオのアラモドームで行われた。3万9000人超の大観衆の前で勝利のコールを受けたのは―。

○サウル・アルバレス(メキシコ)
　12回判定(3対0)
●オースチン・トラウト(米)

　ラウンドごとの内容は小差だったが、その多くはより攻撃的なWBC王者にポイントが流れていった。大柄なサウスポー、トラウトは巧さをみせながら応戦したが、ジャッジの支持を得ることができないままラウンドを重ねた。

　試合が大きく動いたのは7Rのこと。アルバレスの右でトラウトがダウンを喫したのだ。これでアルバレスが明白なリードを奪った。米国では珍しく8Rを終わって時点で公開された採点では80対71、78対73、76対75と三者ともアルバレス優勢だった。

　劣勢のトラウトも終盤は必死に反撃に出たが、互角に戦うのがやっとだった。採点は115対112、116対111、118対109の3-0でアルバレスの手が挙がった。6度目の防衛に成功するとともに2団体の統一王者になったアルバレスは、これで43戦42勝(30KO)1分。2年前、兄リゴベルトから王座を奪ったトラウトに対する肩代わりのリベンジも果たしたことになる。

　「兄の敵討ちということがモチベーションになった。次はメイウェザーと戦いたい」と、早くも視線は5階級制覇王者に向けられている。5度目の防衛に失敗したトラウトは潔く敗北を受け入れた。「より優れた者が勝者になったということ。ダウンはキャリアで初めての経験だった。次はもっといい戦いをみせられると思う」と話した。27戦26勝(14KO)1敗。