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[特集]2013.4.3

伝統校の新・顧問


 プロボクシングとは異なり、大学や高校などの選手たちは、ボクシングを始める時期から休暇期間、そして引退のタイミングがあまりバラつかない。3月の卒業シーズンは、ボクシングと惜別し、社会人として巣立っていく時期でもあるが、そのままボクシングに携わる選手もいる。それが自衛隊体育学校に所属した社会人選手であったり、プロボクサーであったり、そして指導者になることとも少なくない。今回は、新たな“ボクシング・キャリア”を挑もうとしている卒業生の一人に、スポットを当ててみた。
選手から指導者に転身する下水流先生

 おととしの国体・成年の部ウェルター級3位、下水流怜(しもずる・れい)さんも、先月に日体大を卒業。今後は、飛龍高校を定年退職する堀内敬三氏から、ボクシング部を引き継ぐことになった。同校は渡辺雄二、山口裕司、原隆二らも輩出している静岡の名門である。ここへ、神奈川の武相高校(OBに星野敬太郎ら)出身の下水流さんが勤務するのは、意外な大抜擢だった。

「日体大の監督が飛龍高校のOBで、引き継ぎもぜひ日体大から……ということで、声をかけて頂きました。不安だったんですが、堀内先生の送別会で、OBのみなさんが本当に温かく迎えてくださいまして…、少し胸をなでおろしているところです。もちろん、安心するのは、結果を出してからだと思っています」

 個性的な名前に、インパクトのある下水流さんだが(父の地元では一般的な名字らしい)、ボクシングスタイルも印象的。キャリアが後半に進むほど、ファイター路線を色濃くしていった。

「先輩も立ち向かっていくスタイルでしたし、日体大の雰囲気が影響していると思います」

 関東大学リーグで1部に昇格したばかりの日体大は、他校との戦力不足を否めなかった。結局、1勝も挙げられないまま、再び2部に降格したことからも分かるように、苦境は一目瞭然だったのだ。

「レベルの差よりも、層の厚さに劣等感を持ちました。日体大は、一般生もレギュラーにしていたんですけど、スパーリングに行くと、他の部は補欠でも強かったんです」

 下水流さん自身、エリート街道を突き進んできたわけではない。高校時代は、内藤律樹が壁となり、県内で優勝したことは一度もなかった。
 理屈では、足を使ったほうがいいと思っていた。だが、それで勝てないのであれば、距離をつぶすしか選択肢はないと思った。

「相手の重心をすくいあげることと、コーナーに追いこむことを意識して、あとはすぐにカッとなる性格に任せました(笑)」

 この“開き直り”が功を奏し、下水流さんは、のちの全日本王者である佐藤龍士や0勝3敗だった同期のエリート、越川孝紀(習志野高→駒大)らも破っていく。しかし今後の指導方針を尋ねると、意外な言葉が返ってきた。

「自分と同じスタイルを選ばせないことをめざしていこうと思います。ダメージを蓄積しやすいとか、そういうこともありますけど、フットワークを使える選手のほうが、引き出しを多くつくれることを、戦いながら痛感していました」

 部の管理以外でも、下水流さんは、保健体育の常勤講師として教育現場に携わり、さっそく担任も持つことになっている。 「カッとなる性格はもう封印ですね」と照れ笑いを見せたが、生徒と真剣に向かい合うことで、自身も磨いていきたいと語る際には、その眼にファイターの鋭さが少しよみがえって見えた。

 そもそも、3月は引退のシーズンだが、悲観的になることもない。4月には、全国で多くの学生が、ボクシングの世界に足を踏み入れるのだ。ちなみに、定年退職する堀内氏もまた、浜松でボクシング指導を継続するそうだ。新しい物語は、全国の方々で早くも生まれているのではないか。

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