帝里三度目の防衛戦

　3月31日、日本スーパーフライ級王者の帝里木下(千里馬)が同級1位の挑戦者・白石豊土(協栄)を神戸サンボーホールに迎え、3度目の防衛戦に挑んだ。

　試合は帝里が2ラウンドに右ストレートでダウンを奪い、優勢に試合を進めると、途中回復した白石の攻撃を最後までかわし、判定勝利を収め3度目のタイトル防衛に成功した。

　試合後の白石は「完敗です。ダウンした時にちょっと右足を捻挫したみたいです。でも終わったあとに何を言っても言い訳になるのでこれ以上は…」と言葉を詰まらせると「チャンピオンはイメージ通りでしたけど、自分自身が思ってた以上に対応出来ませんでした。完敗です」と下を向いた。

　控室で記者団の質問に応じた協栄ジムの金平会長は「チャンピオンはパンチにキレがあったね。2Rのダウンはうまくコンビネーションを当てられた。うまくやられましたね」とサバサバした様子で試合を振り返った。

　快勝で、3度目の防衛に成功した王者・帝里木下は「攻撃面は練習の半分くらいだけど出せたと思う。でも、ディフェンス面はダメでしたね。うまく当てられなかった。白石君のイメージは想定通りでした。2Rのダウンはあんまり感触がなかったので、冷静に行こうと思ってました。これから世界って話になるけど、1試合1試合やって行くだけです。チャンスは早くくることに越したことはないけど」と目を輝かせた。

　チャンピオンを笑顔で迎えた千里馬会長は控室で「今日はうまく行った。練習通りにできたんじゃない。今日の点数は90点やね。次は(※WBC世界王者)佐藤洋太選手(協栄)と出来たらいいんやけどな」と、更なるビッグチャンスに期待した。