大晦日のご報告

　昨年の大晦日に開催されたWBA世界スーパーフェザー級とスーパーフライ級のタイトル戦で、6度目の防衛に成功した内山高志(ワタナベ)と3度目の世界挑戦をノックアウト勝利で飾り、悲願の世界王座奪取に成功した河野公平(ワタナベ)が16日、所属先のワタナベジムが位置する品川区の濱野健区長(65)を表敬訪問し、大晦日の勝利を報告した。

　テレビで観戦したという濱野区長は河野に対し、最初にダウンを奪ったシーンに関して「アッパーで倒したのかフックだったのかわからなかったが…」と尋ねると「フックです」と少し緊張気味に話した河野は「あの瞬間はウォーッと思い心臓が張り裂けそうになった」と大晦日の興奮を思い返した。

　3年前に内山が世界王座についた時に贈呈したという青色のグローブを持参した区長は「素晴らしい大晦日になりましたね」と日本のエース内山を労い「品川区の誇りです」と両世界王者を称えた。

　表敬訪問に同席した渡辺均会長は囲み取材に快く応じ、ファンの注目を集めている河野の初防衛戦に関し「オプション(※世界挑戦の契約)に従い、PABA(※WBA傘下のアジア地域の連盟)の暫定王者・ペッチバーンボーン・ゴーキャットジム(タイ)と今年の4月頃に初防衛戦を行うことになるだろう」との見通しを明かした。また、ファンの関心も高まりつつある現在WBA世界スーパーフライ級2位の亀田大毅(亀田)との日本人対決にも含みをもたし「ベッチバーンボーンを相手に防衛に成功することが絶対条件だが、ファンが望むのであれば、前向きに考える」との見解を示した。

　また、海外での知名度も上がってきた内山に関しては「4月か5月に防衛戦を考えている」とのことで、気になる対戦相手に候補には、ユリキオス・ガンボア(キューバ)の名前も上がっていることを改めて発表し、本場アメリカでの防衛戦の可能性も含め検討しているとのこと。

　大晦日の試合でダメージもなく古傷を抱える右拳にも何の問題もないと話した内山は、来週からジムワークを本格的にはじめるとのこと。
　1月2日の祝勝会でもあまり食事を取らずに節制を続けているという河野はロードワークは続けているが、ジムワークは1ヶ月ほど休んでから再開するとのこと。
　今年もワタナベジム陣営の動向に注視したい。