メンタル講習開催!

　1日、プロボクサーの為のメンタル&栄養学講習会が都内で行われた。会場となった東京体育館には、東洋王者・飛天かずひこ(日高和彦=新日本木村)、日本王者・中川大資(帝拳)をはじめ日本トップクラスのボクサー10名とプロ志望の選手2名が参加した。
　講師には数多くのプロ野球、Jリーグ、プロゴルフ、オリンピック選手などのメンタルトレーニング指導を手掛けてきた高畑好秀氏が講演。試合前、試合中の心のあり方や身体と脳の関係など、アスリートにとって不可欠な要素でありながら、これまでプロボクシングにあまり根付いてこなかった講義に皆、熱心に耳を傾けていた。

　講習では、脳がいかに身体に影響を及ぼすか、思い込みで身体は縮こまり、身体の重心さえ脳が支配していると高畑氏は話す。肉体を酷使する以前に考える力を養い、脳を効率良くコントロールできるようになれば身体に無駄な負荷をかけずに済むと語り、選手との実演でそれを証明していた。その後の質疑応答では「うたれ脆さとメンタルの関係性」など、高畑氏と選手たちとの熱いトークが繰り広げられた。
　第2部では、今回の主催者であり、栄養学の講師を兼ねたサプリメントメーカー(株)コサナ代表取締役社長・鴨井氏によるサプリメント講習も行われた。

　恐らくプロボクシング界初の試みとなった、今回のメンタル&栄養学講習会。いずれもボクサーにとって必要不可欠な分野でありながら、科学的な専門知識の難解さに敷居が高い印象があった。しかし、高畑氏は実際に体を使った解説などを織りまぜながら選手の心をグッと引き寄せ、ボクサーのみならず関係者からも高い評価を得ていた。(株)コサナでは今回の評価によっては第2回講習会も検討し、より多くの選手、関係者に輪を広げたいとしている。