パスカルが19カ月に再起

　パスカルが6回と最終回にダウンを奪い100対88、98対90(二者)という大差がついた試合だったが、元王者にとっては厳しい戦いだった。4回にパスカルは左肩を傷め、以後はほぼ右一本で戦わなければならなかったのだ。それでも世界挑戦の経験を持つクジムスキーをコントロールしてしまうのだから、その底力は相当のものがあるのだろう。
　バーナード・ホプキンス(米)の46歳4カ月という最年長戴冠記録をアシストする結果となった昨年5月の敗北から1年7カ月、やっと戦線に戻ったと思ったら、再び肩の負傷。3月23日にはチャド・ドーソン(米)の持つWBC世界ライトヘビー級王座に挑戦が決まっているが、今回の負傷で先送りされる公算が大きくなった。
戦績は30歳のパスカルが30戦27勝(16KO)2敗1分。35歳のクジムスキーは28戦23勝(7KO)5敗。