身長差9cmは問題なし

　今週末28日、宮城県大崎市でWBC女子世界ミニフライ級王者・藤岡奈穂子(T&H)に挑むWBC同級3位ビクトリア・アルゲッタ(メキシコ)の公開練習が25日、都内のジムで行われた。

■藤岡・宮城県大崎市凱旋興行
WBC女子世界ミニフライ級タイトルマッチ
王者・藤岡 菜穂子(T&H)VS挑戦者ビクトリア・アルゲッタ(メキシコ)
■日時:10月28日(日)
■会場:宮城県大崎市古川総合体育館
■お問合せ:藤岡菜穂子後援会TEL.0229-22-1365

　初の国外試合だが、日本は良い国で長旅の疲れは感じないと話すアルゲッタ。会見でチャンスはあると思うかと問われ「相手の出方しだいだが、王座奪取は充分あると思う。長い間待った初の世界タイトル。このチャンスに懸けたい」と意気込んだ。また、身長差8cmについては「いつも背の高い相手と戦っているので、気にしていない」とした。

　アルゲッタは現在21歳ながら、10歳の頃からアマチュアのリングに立つと話す。詳しく聞くと、父は元プロボクサーで、弟2人もメキシコで活躍するボクサーとのこと。さらに新婚のアルゲッタは25歳の夫も現役プロボクサーと、まさにボクシングファミリーだ。「ボクシングは小さい頃から大好き。ベルト奪取は夫が一番願っている」と話し、キュートな笑顔を振りまいた。

　公開練習に移り、アルゲッタはシャドーとミット打ちで実力の片鱗を見せた。149cmの彼女は自分より背の高い選手と戦うことが多く、そのせいか上体の高さが気になったものの、小刻みにステップを踏み、回転のあるワンツー・アッパーを放つなど、体格差をカバーする能力は充分に感じられた。

　王者・藤岡は、この左右のアッパーに気をつけたいところだが、果たしてボディワークに優れる藤岡の懐にアルゲッタがどう入り込むのか注目したい。