ベイリーVSアレクサンダー

　オスカー・デラ・ホーヤ率いるゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)は20日(日本時間21日)、米国ニューヨークのバークレイズ・センターで4大世界戦を開催。そのトップを切ってIBF世界ウェルター級王者ランドール・ベイリー(米)対デボン・アレクサンダー(米)の12回戦が行われた。

○デボン・アレクサンダー(米)
　12回判定(3-0)
●ランドール・ベイリー(米)

　今年6月、無敗のマイク・ジョーンズ(米)に衝撃的な逆転KO勝ちで2階級制覇を達成したベイリーは、これが初防衛戦。強豪を迎えるとあって50万ドル(約4000万円)の報酬が約束されていた。一方、同じくスーパーライト級から上がってきたアレクサンダーには、王者を上回る60万ドル(約4800万円)の報酬が支払われることになっていた。

　計110万ドルの報酬に見合った好ファイトが期待されたカードだったが、噛み合わせが甘いままラウンドを重ねることになった。抜群の破壊力を持つベイリーの右強打を警戒するアレクサンダーは、左構えから右ジャブで探りを入れては体を密着。ベイリーもこれに付き合うかたちとなった。3回からアレクサンダーがペースを上げたが、スリリングなシーンを作り出すことはできなかった。

　ストレスが溜まるような展開のまま中盤に入り、とうとう6回にはアーサー・マーカンテJr・レフェリーが両者にホールドの減点を科した。それでも試合はエキサイティングなものにはならず、決定的な場面がないままアレクサンダーが優勢を印象づけつつラウンドを重ねるに留まった。
　採点は115対111、116対110、117対109で三者ともアレクサンダーを支持。新王者は25戦24勝(13KO)1敗。4カ月の在位に終わった38歳のベイリーは52戦43勝(37KO)8敗1無効試合。