グスマン、3冠への挑戦

　WBAのスーパーライト級は激動のクラスといえる。スーパー王者のレイモント・ピーターソン(米)がドーピング検査で陽性だったため王座を剥奪され、前王者のアミール・カーン(英)に同王座が返還されたのは7月のこと。現在はカーンに4回TKO勝ちを収めたダニー・ガルシア(米)がスーパー王者として君臨している。暫定王座もこの夏、ジョアン・ペレス(ベネズエラ)からパブロ・セサール・カノ(メキシコ)に変わったばかりだ。レギュラー王者だったマルコス・マイダナ(亜)はウェルター級に転向を表明。それを受けて今回の王座決定戦が行われることになったわけだ。
　決定戦に駒を進めたグスマンは「リトル・タイソン」の異名で知られる36歳。35戦33勝(20KO)1分1無効試合と、いまだ無敗を維持している。09年と10年に2度、IBFのライト級王座決定戦に出場したが、引き分けと体重超過のため目的を達成することはできなかった。
　対するアラクベルディエフは17戦全勝(8KO)、29歳のサウスポーだ。世界的知名度は低いが、元王者ネート・キャンベル(米)、元ランカーのカイザー・マブサ(南ア)らに勝っている。