清水智信の今後は…

　10日、都内・金子ジムにおいて、前WBA世界スーパーフライ級王者・清水智信が会見を開いた。
　今年4月4日、清水はテーパリット・ゴーキャットジム(タイ)と王座統一戦を戦うが、9回TKO負けで世界王座から陥落。
　その後、清水の去就に注目が集まっていたが、"スピードスター"の下した決断は果たして…。

　テーパリット戦から約5ヵ月、多くの報道陣を前に、清水が今後を語った。「長い時間を掛けましたが、進退を決めました。8年間、プロボクサーとしてガンバってきましたが、今日で引退します。世界チャンピオンになりたくて戦ってきました。多くの人達の支えで世界を獲れました。本当にありがとうございました!!」と現役引退を発表した。
　続けて金子健太郎会長が「もう少し続けることもできたと思うが…。金子ジム46年目で初めての世界王者になってくれた。清水の決心も固く、本日で引退となります」と愛弟子の最後を惜しんだ。

　引退を決意した理由を尋ねられ清水は「テーパリット戦後、少し休んだらまたボクシングをやりたくなると思ったが、気持ち的に燃える部分が…。もう一度という気持ちにならなっかた」と肉体的な部分よりも、"闘争心"の衰えがグローブを吊るす要因と語った。

　今後について清水は「地元の福井に帰り、ボクシングを使ったフィットネスジム"BOX STYLE"を11月15日にオープンすることになりました!!アマチュアの育成もしたいと思っています!!」とボクササイズのジムをオープンすることを明かし、続けて「今後は"BOX STYLE"を頑張れる場所として提供していきたい。僕はボクシングで人間として成長できた。人の痛みを分かるようになれた。故郷の福井で子供達にボクシングを教えたい!!」と"BOX STYLE"が地元に対する恩返しの場であると決意を滲ませた。

　最後に清水は「こうして引退を宣言し、スッキリした気持ちと、寂しい気持ちと両方あります。ですが…次の道に向けて全力で突き進みます!!」と新たな戦いに挑むべく、清々しい笑顔で引退会見を締め括った。

　WBA世界スーパーフライ級王者となり、清水智信は日本ボクシング界に確かな足跡を残した。地元・福井でスタートさせる"BOX STYLE"は、清水にどんな夢を見せるリングとなるのか。
　"スピードスター"の新たな旅立ちに期待したい!!