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[試合後会見]2012.8.14

一打必倒vs正統派

 13日、超満員に膨れ上がった後楽園ホールで開催された東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦。王者"Wise Guy"赤穂亮(横浜光)のV3戦にアマチュア53戦・国体2冠の同級5位"Golden Boy"戸部洋平(三迫)が挑戦する、今夏注目の一戦。果たして赤穂の一打必倒のパワーボクシングにプロ入り5戦目、戸部の正統派スタイルが通用したのか!?
左:赤穂 右:戸部
 試合は、赤穂の強烈な左フック・右クロスに戸部も立ち上がりから下がらずに応戦。互いの右でグラつくスリリングな展開となり、満員の会場を沸かせた。
 4Rまでの途中採点で王者のリードを許した戸部は、中盤以降はキレのあるワンツーからのコンビネーションを抜群の距離感で打ち込むが、王者の左フックと鋭い踏み込みからの右クロスに苦戦。8Rに左ボディでくの字になると、王者のラッシュを受けプロ入り初のダウンを味わう。
戸部がプロ初のダウン
 赤穂はここが勝機とダメージが残る戸部を攻め立て、最後は左フックを直撃させレフェリーストップ。8R2分58秒、会心のTKO勝利で3度目の防衛に成功した。
試合後の両者
 試合後、赤穂はリング上で「戸部選手は間違いなく最強の挑戦者だった。近い将来必ずタイトルを獲る」と敗れた戸部を称えた。
 会場にはWBC世界王者の佐藤洋太(協栄)が観戦に訪れていたが、アナウンサーの世界(佐藤)挑戦への問いかけに「まだ世界に行ける実力じゃない。そのうち挑戦できれば」と答えるにとどめた。
赤穂の会見
 これについて赤穂は、控え室の会見で「以前、彼の挑戦を避けたこともあり、自分から戦ってくれとは言えない」と日本王者時代の佐藤との経緯を明かし、さらに「この階級では体がきつくなっている。東洋を返上し、階級を上げることも考えている」と王座返上を示唆した。
赤穂の決断は!?
 最後に「ここまで正直疲れている。負けたら終りと臨んでいる戦いで、今回は5戦目のアマエリートにプロキャリアの自分が負けるわけにはいかなかった。だが、今後燃えるものがなくなればグローブを置く」とまで語った赤穂。プロ入りから7年。毎回過酷な減量で肉体が悲鳴を上げるなか、それでもこの階級で世界まで赤穂をつき動かす原動力はこれからも生まれるのか。それとも…。

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