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WBA、IBF、WBO3団体統一世界ヘビー級王者ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)は7日(日本時間8日)、IBFの指名挑戦者トニー・トンプソン(米)を迎えてスイスのベルンで防衛戦を行った。
ウラジミール・クリチコ
○ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)
6回2分56秒TKO
×トニー・トンプソン(米)
6回2分56秒TKO
×トニー・トンプソン(米)
トニー・トンプソン
4年前、トンプソンに右ストレート一発で11回KO勝ちを収めているクリチコは、再戦ということもあり明らかにKO狙いのボクシングを展開した。初回はプレスしたものの手数の少なかった36歳の王者は2回からペースを掌握。攻め急ぎの印象は拭えなかったクリチコだが、一方、サウスポーのトンプソンのパンチもほとんど当たらない。
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クリチコが主導権を握ったまま迎えた5回終盤、王者の右ストレートが40歳の挑戦者にクリーンヒット、ダウンを奪った。この回はゴングに逃げ込まれたが続く6回終盤、クリチコはワンツーから左右を強引にねじ込んで再度ダウンを奪った。コーナーに倒れこんだトンプソンは辛うじて立ち上がったが、片手はロープを掴んだまま。ポーズをとることができず、ダメージが深いと判断したレフェリーが試合をストップした。
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クリチコは06年4月に獲得したIBF王座の12度目の防衛に成功。WBO王座は8度目、WBA王座は2度目の防衛となった。61戦58勝(51KO)3敗。「勝てて嬉しい。いいパフォーマンスができたと思う」と満足そうだった。
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2度目の挑戦も完敗に終わったトンプソンは「もう自分のピークは過ぎてしまったみたいだ。潮時かもしれない」と引退を示唆。39戦36勝(24KO)3敗。米国勢のヘビー級世界王座挑戦は06年から17連続失敗という不名誉な記録を更新中だ。