トップランク社vsGBP

　9月16日はメキシコの独立記念日ということもあり、米国やメキシコでは毎年、この前後の土曜日に大試合が組まれることが多い。今年は15日が土曜日にあたるためイベント開催には絶好の日となっている。
　この日に合わせ早くからトップランク社はセルヒオ・マルチネス(亜)対フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)のWBC世界ミドル級王座統一戦を計画していた。今週16日にチャベスがアンディ・リー(アイルランド/米)を下せば一気に対決が現実化する可能性がある。

　一方、この数年は犬猿の仲となっているGBPは、チャベスのライバルでもあるWBC世界スーパーウェルター級王者サウル・アルバレス(メキシコ)をイベントのメインに据えることを決定。難航していた相手選びも二転三転のすえビクター・オルティス(米)が内定。オルティスが来週23日のホセシト・ロペス(米)で勝てば正式決定となるはずだ。“ノックアウト・キングス”と銘打ったこのイベント、セミファイナルではWBC世界フェザー級王者ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)対ダニエル・ポンセ・デ・レオン(メキシコ)の強打者対決も組まれている。

　GBPはこの日の試合のなかから観客と視聴者の投票でベストKO選手を選ぶ企画を打ち出しており、選ばれた選手には10万ドル(約800万円)のボーナスを支給すると発表している。
　ライバル対決はプロモーターだけではない。HBOとショータイムというテレビ局も直接対決となる。アルバレス対オルティスはショータイム、マルチネス対チャベスはHBOが放送することが内定しているのだ。特にアルバレスはこれまでHBOが放送してきたが、今回はショータイムに移っての放送となる。

　直接対決となるアルバレスとオルティスは敵意むき出しの間柄と伝えられ、アルバレスとチャベスもライバル心が強いという。そして両プロモーター。さらにテレビ局――リングの中も外も全面対決といった様相だ。
　まずは16日のチャベス対リー、翌週23日のオルティス対ロペスに注目したい。