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[注目試合]2012.3.2

英国でビュテvsフロッチ

 IBF世界スーパーミドル級王者ルシアン・ビュテ(ルーマニア/カナダ)対前WBC同級王者カール・フロッチ(英)という注目カードが実現することになった。5月26日、英国ノッティンガムのキャピタルFMアリーナで行われることが決まったもので、ビュテにとっては10度目の防衛戦となる。
 両陣営は早くから2試合のパッケージで交渉を続けていた。初戦でどちらが勝っても再戦に応じるという条件で、当初は4月と8月に挙行の線が濃厚と伝えられた。しかし、初戦をカナダか英国どちらで行うかで交渉は平行線をたどり、なかなか決定に至らなかった。
 ここにきてビュテ陣営が譲歩するかたちでフロッチの地元ノッティンガム行きを承諾。注目カードは一気に実現に向かった。
 ビュテは07年10月にIBF王座を獲得後、9度(7KO)の防衛を重ねている安定王者。187センチの長身から左ストレートやアッパーの上下コンビネーションを打ち込むサウスポーのパンチャー型で、30戦全勝(24KO)を完璧なレコードを残している。32歳。
 「私のゴールはスーパーミドル級で最強であることを証明すること。フロッチはエリートだし、素晴らしい試合になると思う」と当たり障りのないコメントを発している。
 一方、昨年12月に「スーパー・シックス」決勝でWBA王者アンドレ・ウォード(米)に敗れてWBC王座を失ったフロッチは、これが再起戦となる。34歳という年齢から考えても連敗は許されない状況だ。地元開催に強いこだわりをみせたのもうなずける。こちらは左ジャブで切り込んで右に繋げるボクシングを得意としており、タフネスにも定評がある。30戦28勝(20KO)2敗。ヘネシー・プロモーションを離れて、今回からエディ・ハーン氏とプロモート契約を結んでいる。
 「ホームタウンで3度目の王座獲得を成し遂げるという夢が叶うことになった。戦いに向かう準備はできているよ」と、こちらはやや興奮気味に話した。
 なお、5月の試合でフロッチが勝った場合は期日は未定ながらビュテの地元カナダで再戦が行われることになるという。

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