バスケスも試合地に到着

　元3階級制覇王者でトレーナーでもある父親らと一緒にサンアントニオに到着したバスケスは、黒々としたあご髭にニット帽、フードつきのパーカーという比較的ラフな格好でカメラマンのフラッシュを浴びていた。
　バスケスは「とてもリラックスできている。私にとってはタイトルを取り戻す試合であると同時に、自分の存在を広くアピールする絶好の機会でもある」と自信を口にしている。オッズは10対1で不利と出ているが、「ドネアは優れた選手だが、無敵というほどではない」とも。
　こうした自信は、もしかしたら父バスケスの経験が拠りどころになっているのかもしれない。現在52歳のバスケス父は17年前の1995年1月、サンアントニオでWBA世界スーパーバンタム級王座のV9戦として地元の人気者オルランド・カニザレス(米)の挑戦を受けた経験を持っている。IBFのバンタム級王座を16度防衛していたカニザレスが相手とあって、このときもオッズは10対1でバスケス父不利と出ていたが、試合では番狂わせを起こしているのだ。
　サンアントニオ、3階級制覇、10対1のオッズ…気になる共通項がいくつかあるが、はたして歴史はくり返すのか、それとも新たな歴史が刻まれるのか。
　ドネア対バスケスの試合は日本時間の2月5日(日)、午後7時からWOWOWで放送される。