中日本を盛り上げた濱口人夢が最後のリング

　福重が遠慮なしにボディを叩くと、濱口も真っ向から応戦。福重が「最後だろ! 来い!」と、胸を突き出して濱口の気持ちを受け止めると、濱口は打たれながらも懸命に返した。気持ちの良い打ち合いに、会場は盛り上がりを見せた。

　スパーリング終了後、マイクを握った濱口は、「これまでいろいろなことがありすぎて、なにから話していいかわからないが…。15歳の時に不良に袋叩きにされて、やり返すのではなく自分が強くなったら、殴りに来ないだろうと思って始めたボクシング。一つ一つが思い出で、熱い応援が力になった。市野ジムにはたくさん良い選手がいるので、応援してあげてください。市野会長、これまでありがとうございました!」と挨拶した。

　最後に10カウントゴングが打ち鳴らされている間も、拍手が鳴りやまなかった。