下田、注目の復帰戦!

　王座陥落から5ヶ月、前WBA世界スーパーバンタム級王者・下田昭文(帝拳)注目の復帰戦が3日、後楽園ホールで行われた。
　前東洋太平洋フェザー級王者ジョネル・アリビオ(比)を相手に初回から距離を意識した下田は、左ストレートで試合をコントロール。キャリア30戦のアリビオはリズムを崩そうと挑発するが、下田は誘いには乗らず、終盤には右で組み立てアリビオを攻め立てた。

　決定的な場面はなかったものの、下田が判定3-0(99-93,99-91,99-91)と復帰戦を見事勝利。1年4ヶ月振りとなるホールの観客に復活を印象づけた。
　試合後、会見に応じた下田は「負けたらおしまいと思い慎重になりすぎた。中盤、相手が肩で息をしていたのに攻めが単調で詰めきれなかった。あと一歩踏み込みたかったが、相手もパンチがあった」と試合を振り返り、倒すことよりとにかく勝ちを拾いたかったと洩らした。

　今後については「(王座陥落後)まだ戦い方に答えが出ていない。世界は直ぐにでもやりたいが、それは会長が考えること。負けたことを含めて、これからの力に変えていきたい」と前を向いた。
　復帰戦を無事クリアした"Sugar"下田。世界王座返り咲きを目指し、再び一歩を踏み出した。

　また、同じくこの日に行われた亀海喜寛(帝拳)のオープン8回戦は、亀海が元比国王者エウセビオ・バルアンテ(比)を判定3-0(78-74,78-73,79-73)で降し、無傷の20勝目を上げた。