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[試合後会見]2024.2.3

小林豪己が穴口一輝に報告。

 WBOアジアパシフィック・ミニマム級王座決定戦、WBO-AP同級4位の小林豪己(25=真正)対日本同級4位の金谷勇利(27=金子)が3日、後楽園ホールで開催された「第11回 WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のメインイベントで行われた。

 昨日亡くなった穴口一輝さん(享年23=真正)に勝利の報告をするべく、リングに上がった小林とタイトル初挑戦に臨んだ金谷が真っ向からぶつかり合った。
小林豪己(真正)がKO!
 初回は、金谷が鋭い踏み込みから右フックを好打。小林はジャブから組み立てた。2回、小林は左フックでダウンを奪うと、3回にジャブからワンツーでダウンを追加。最後は、右オーバーハンドから左フックをフォローして、豪快に倒した。
「一輝に良い報告ができた」
 再起戦でタイトル奪還に成功した小林は「気持ちで勝った試合。負けることがなにより怖かった。勝ってひと安心している」と肩にかけたベルトを眺めながら安堵すると、「一輝に良い報告ができた」と静かに語った。

 穴口とは同じ大学(芦屋大学)で、同時期にプロ入り。さらに元世界王者の久保隼氏が代表を務める「Fight Fit Kobe」で、トレーナーとして一緒に勤務していた。「(穴口は)2歳下だが、憧れの存在。自分に持っていないものを全部持っていた」。
「上を目指す」
 昨年8月の防衛戦で初黒星を喫した後、「このままボクシングを続けていいか迷った」と進退について悩んだが、「一輝の試合(モンスタートーナメント準決勝/昨年8月30日)を見て『自分はこのままでいいのか』と思った」とリングに戻ってきた。

 前日計量後の夜にSNSで穴口の訃報を知った。頭が真っ白になったが、山下正人会長から電話が来て、「こんなところで終わるボクサーじゃないだろう。穴口だって『頑張ってくれ』と言っているぞ」と激励されたという。

 井上孝志トレーナーは「本当によくやってくれた。よくやってくれたよ」と小林の勝利を褒めたたえた。
「パンチが強かった」
 一方、悔しい敗戦となった金谷は「初回、良いスタートを切れたので、いけると思ったが…。振ってきたパンチに飲まれてしまった。ショートパンチを当てていく作戦だったが、パンチが当たったことで、(作戦が)飛んでしまった」と肩を落とした。
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