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[世界戦発表会見]2024.1.17

サラリーマンボクサー阿部麗也が世界初挑戦!

 IBF(国際ボクシング連盟)フェザー級1位の阿部麗也(30=KG大和)が17日、神奈川県大和市内のジムで記者会見に出席し、次戦に向けての意気込みを語った。

 世界初挑戦に臨む阿部は、日本時間3月3日(日)、米国ニューヨーク・ターニングリゾート&カジノで、王者のルイス・アルベルト・ロペス(30=メキシコ)に挑戦する。

 初の世界戦に臨む阿部は「米国に行くのは初めてで、不安もあるがワクワクしている。フィットネス会員としてジムに入門して、何者でもない自分が10年かけて世界タイトルマッチまで来た。あとは結果を出すだけ。世界チャンピオンになるところを見てほしい」と言葉に力を込めた。
ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)
 チャンピオンのロペスは、2015年11月にデビューすると、2022年12月に敵地英国でタイトル奪取に成功。これまで2度の防衛に成功している。ロペスの印象を聞かれた阿部は「攻略しづらい相手。良くも悪くも(基本に忠実な)ボクシングをしない」と話すと、「型にハマったボクシングではないので、穴もあるはず。そこを突いていきたい。技術うんぬんではなく気持ちが大事。自分のボクシングができれば勝てる。期待しておいてください」と王座奪取に自信を示した。
KG大和ジム17年目で初の世界戦
 ジム創設17戦目で、初めて世界タイトルマッチを行う。片渕剛太会長は「ジムを立ち上げた時からの大目標であった世界チャンピオンに挑む。トレーナーとして10年コンビを組んできた阿部が世界の舞台に立つ。指導者として誰もが思うところだが、自分が育てた選手が世界チャンピオンになることは、自分のボクシング理論が一つの形になるということ。ようやくここまできた。一発で獲ってくれたら最高ですね」と、二人三脚で歩んできた阿部の戴冠に期待を寄せた。
「働きながらでも結果を出す」
 阿部は、高校卒業後、福島県から上京し、自動車の整備会社に就職。現在も朝の8時から17時まで工場で勤務し、夜からジムワークをしている。会社に考慮してもらい、勤務時間の短縮はあるが、米国に出発する前日(2月23日)まで通常通り働くという。

 阿部のようなトップボクサーなら、ボクシング1本で生計を立てられるが、これが阿部のポリシーだ。「ほかのボクサーは日本やアジア王者になったら、スポンサーも増えてくるのでボクシングに集中できる環境でやる。それが正しい判断だと思うが、自分は働きながらでも夢を追える、結果を出すことができることを証明したい。この生活スタイルが自分の価値になる」と、仕事とボクシングの両立について熱く語った。
年末年始はフィリピン合宿を敢行
 この試合に向けて年末年始はフィリピンでスパーリング合宿を敢行。合宿費用は、会社がサポートしたという。「ロペスは日本人選手にいないタイプなので、自分のスタイルをアジャストさせるためと海外に慣れるために行ったが、自信をつけることができた」と手応えを掴んできた。

 帰国後は、日本フェザー級王者の松本圭佑(大橋)とのスパーリングで仕上げている。
「倒して世界チャンピオンになる!」
 「米国でインパクトを残すことで、今後のボクシング人生にも関わってくる。自分のようなスタイルは米国にはあまりいないと思うので、『日本にはこんなボクサーがいるんだ』とアピールしてくる。ロペスをぶっ倒して世界を獲ります!」と力強く宣言した。

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