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[試合後会見]2023.12.2

シーソーゲーム! 坂井祥紀vsシーサー皆川!

 日本ウェルター級タイトルマッチ、王者の坂井祥紀(32=横浜光)対同級4位のシーサー皆川(31=平仲)の一戦が2日、後楽園ホールで開催された「WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT特別版」のメインイベントで行われた。

 進化を遂げた坂井が王座防衛に成功したのか? それともタイトル初挑戦の皆川が、沖縄にベルトを持ち帰ったのか? 注目の一戦のゴングが鳴り響いた!
坂井祥紀(横浜光)がV2!
 サウスポー皆川が左ボディアッパーを決めて先制攻撃。しかし、坂井は慌てる素振りを見せず、3回にジャブで倒すと、レフェリーはダウンを宣告。4回、皆川は至近距離からの左アッパーで反撃。ラウンド終了間際、偶然のバッティングで坂井は右目上、皆川は額をカットした。前半終了時の公開採点は、48-46×2(坂井)、48-46×1(皆川)と割れた。7回、またしても皆川の左アッパーが炸裂したが、坂井は怯むことなくプレスを強めて、9〜10ポイントをピックアップした。1〜3ポイント差をつけた坂井が勝利した。
「アッパーは効いた」
 2度目の王座防衛に成功した坂井は「不意にアッパーをもらって効いたが、追撃は耐えることができたので、途中から最初の一発だけを気をつけた」と、ピンチにも動じなかったようで、「後半は負けていると思ったのか、相手が前に出てきたので、そこを上手く利用しながら戦った。途中採点でリードしていたので、(この戦いでいいと)気持ちが楽になった」と冷静に試合を振り返った。
次戦はチャンピオンカーニバル
 「一戦一戦勝っていき、気がついたら3連勝していた」。今年4月の王座決定戦で3度目の正直で戴冠し、2度の防衛に成功と坂井にとって充実した1年だった。それでもまだまだ満足はしていない。

さらに上を目指す

 次戦は、来年のチャンピオンカーニバルで、同級1位の豊嶋亮太(27=帝拳)を迎え撃つ。豊嶋とは2021年12月に対戦し(豊嶋がOPBF東洋太平洋&WBO-AP王者で挑戦)、判定負けしている。立場を入れ替えての再戦になるが、「自分が挑戦者のつもり。明日から次の試合のことを考える」と言葉に力を込めた。
「距離感が狂った」
 一方、皆川はカットした額の治療に時間がかかったが、応急処置を終えると控室で取材に応じた。「カットして血が目に入り、右目がまったく見えなくなってしまった。普段ならもらわない右ストレートを浴びたりと、距離感が狂ってしまった」と偶然のバッティングによるカットを悔やむと、「(スリップ気味の)ダウンといい、バッティングなど、今日は彼の方が運が良かった。でも、これも実力」と話した。

次はもっと強くなる

 平仲ジム男子初のチャンピオン誕生は、次回に持ち越しとなった。「会長に勝利を届けることができなくて申し訳ない」と涙を見せた皆川だが、「これで辞めるわけにはいかない。この試合で坂井選手の40戦のキャリアを吸収することができた。自分は、まだまだこれから強くなる」と再起を誓った。
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