山中「まだ寝てない」

　WBC世界バンタム級新チャンピオン山中慎介選手は、念願の緑のベルトを手に、一夜明けた11月7日、所属する帝拳ジムにて会見を行った。

　昨夜の興奮が冷めやまなかった様子で、「昨日からまだ寝ていない。ずっとベルトを見ていたら朝になった。」と笑顔で現在の心境を語った。試合後は、王者の実感はまだ沸いてこない、と話した日本人現役8人目の世界チャンピオンだが、「朝になってもベルトもあったし、新聞にも載ったので、チャンピオンになった気がした。」と昨夜の余韻に目を細めた。

　今後について聞かれると「IBFの王者(=アブナー・マレス(メキシコ))との統一戦に興味がある、チャンスがあれば海外でもやってみたい。」と抱負を語った。
　普段の山中選手同様に、ハスキーボイスで同席した大和心トレーナーは昨日の試合で「ガード!」と3000回は叫んだと笑顔で話し、これには新王者も「それでもガードを緩めたら、ダウンをもらいました。」と記者団の笑いを誘った。 　

　同席した浜田代表は、「山中は今後12月のWBC総会に帝拳所属の世界王者の西岡、粟生と一緒に出席し、少し休んでから来年の3月ごろに予定している初防衛戦に向けてスタートする。」と今後の予定を話した。
　昨日2度目の防衛に成功した同門の粟生隆寛選手と記念撮影を終えた山中選手は、「ずっと前から世界チャンピオンだった粟生選手と一緒に同じベルトを巻いて記念撮影が出来てうれしい。」と大きな目標をクリアした達成感を口にした。