結果★ビュテvsジョンソン

○ルシアン・ビュテ(ルーマニア/カナダ)
　12回判定(3-0)
●グレン・ジョンソン(ジャマイカ/米)

　10対1という大差のオッズが出ていたカードだが、ジョンソンのしつこさやビュテの打たれ脆さを考えると王者陣営にとって不安も大きい試合だった。
　サウスポーのビュテは足をつかいながら距離をとり、慎重なスタートをきった。ジョンソンは積極的にプレッシャーをかけて出るものの正確なパンチをヒットさせることはできなかった。
　中盤に入るとジョンソンの攻撃パターンを読んだビュテが力の入ったパンチを打ち始め、はっきりと試合をリード。着々とポイントを積み重ねていった。1万5000人超の観衆にKOをプレゼントすることはできなかったが、ビュテは大差をつけて12ラウンドを戦い切った。採点は120対108が二者、119対109の3-0だった。
　9度目の防衛に成功したビュテは30戦全勝(24KO)。「KOすることはできなかったが内容には満足している。貴重な経験をしたと思っている。ジョンソンのような強い選手と戦うことができて光栄だ」と殊勝なコメントを残している。12月17日のアンドレ・ウォード(米)対カール・フロッチ(英)の勝者との頂上決戦が期待されている。42歳10カ月のジョンソンは69戦51勝(35KO)16敗2分。