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[試合後談話]2023.10.10

逆転KOに後楽園ホールが大熱狂!

 元日本フェザー級王者の佐川遼(29=三迫)と日本スーパーフェザー級14位の福井貫太(29=石田)が10日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナル、スーパーフェザー級8回戦で対戦した。

 ハイレベルな攻防を繰り広げる中、最後の最後にすごい結末が待っていた!
福井貫太(石田)が逆転KO勝ち!
 佐川が左ボディを突き刺せば、福井もリターンの左で対抗。シーソーゲームが続いた。4回、福井は左フックで後退させると、アグレッシブな姿勢。しかし、5回以降は佐川が右ボディストレートから上下のコンビネーションで、ポイントを加点。次第に引き離した。守勢を強いられた福井は8回、右アッパーで佐川をぐらつかせると、左フックをフォローしてダウンを演出。ダメージが甚大な佐川に襲いかかり、パンチをまとめてレフェリーストップに持ち込んだ。福井が逆転KOで、上位ランカーを撃破した。
「最後は気持ちを奮い立たせた」
 試合後、取材に応じた福井は「ポイントで負けていたし、ボディも効いていた。このまま判定まで持ち込むこともできたと思うが、これまで負けてきたことが頭をよぎった。応援に来てくれた人たちの声が耳に入り、『このまま負けてはダメだ』と気持ちを奮い立たせた」。

体力があったから勝てた

 「ダウンを奪った右アッパーは、練習で染み込ませたパンチで自然と出た。最後は『ここはいくしかない』と攻めた。ポイントでもボクシングの精度でも負けていたが、あのパンチを出すことができたのは、体力があったから」と逆転勝ちを振り返った。
後楽園ホール初勝利
 大方の不利予想を覆した。「ボクモバの勝敗予想で、自分の勝利は20%だけだったが、KO勝ちすることをイメージした。昨日の前日計量での佐川選手のコメントを読んで『なにくそ!』と気持ちを高めた。良いメンタルで試合に臨むことができた」と笑顔を見せた。

これまでの負けが今日の結果につながった

 大阪から乗り込んできた福井は、これまで後楽園ホールでは勝ち星がなかったが、4度目でようやく勝利を掴んだ。「これまで3回勝てなかったのが、今日に結果につながったと思っている。昨年1月に湯川選手(湯川成美=駿河男児)に顎を折られた時も、いつか見返そうと、その日に再起を決めた」。
「来年はタイトルを狙う」
 今回の勝利で日本ランキング上位進出は確実となった。「日本タイトルは、12月に決まっているし(原優奈vs向山太尊)、来年もチャンピオンカーニバルもあるので、自分の順番が回ってくるのはまだ先のこと。しかし、誰が相手でもタイトルに向けて精進していきたい」と、タイトル獲得に意欲を示した。
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