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[試合後会見]2023.7.20

近藤明広! 世界ランカーを撃破!

 WBO(世界ボクシング機構)スーパーライト級9位のホセ・マヌエル・ガルシア・バスケス(24=メキシコ)と前OPBF東洋太平洋同級王者の近藤明広(38=一力)が20日、後楽園ホールで開催された「3150FIGHT SURVIVALvol.7」のメインイベント、64.0kg契約8回戦で対戦した。

 3150FIGHT専属契約選手のバスケスと、節目の50戦目を迎えた近藤が真っ向から激突。渾身の打ち合いで会場を熱狂させた。
近藤明広(一力)が勝利!
 序盤は、バスケスが思い切りの良い右フックを叩きつけて先制。近藤はガードで被弾を回避したが、守りに時間を費やした。それでもコツコツとボディにパンチを返すと、回転力を活かした連打で反撃。体の強さとスタミナを活かして押し込み、中盤からポイントを押さえた。偶然のバッティングで右目上をカットした近藤だが、最後まで集中力を切らさず攻め切った。
「3ラウンドから攻めた」
 勝負の一戦を制した近藤は「生き延びた。本当に良かった…」とホッとした表情を見せた。「映像を見て前半は強いが、3ラウンドから失速するのがわかったので、そこから攻めていく作戦だった。パーリングをしてもパンチが強いのを感じた。ただ、ボディを嫌がっているので、そこを徹底的に攻めた」と試合を振り返った。

皆に感謝している

 この試合に向けて、タイで16日間のスパーリング合宿を敢行。特訓の成果を発揮した。「ボクシングだけに集中することができた。この環境を作ってくれた家族や会社。そして試合のチャンスを作ってくれた会長に感謝したい」。
「目指すは世界!」
 世界ランキング入りを確実としたベテランは「今のままだったら勝てない。しかし、自分は運だけは持っているので。運で掴み取りたい」と世界の頂点を目指す。

自分は子どもたちのウルトラマン

 試合後は、3人の息子をリングに上げた近藤。「バスケス選手のニックネームは『スーパーマン』だけど、自分は子どもたちの『ウルトラマン』になれたと思う」と笑みを浮かべた。
「また日本で試合がしたい」
 一方、悔しい敗戦となったバスケスは「自分が勝ったと思ったが…。相手の頭を打ったが、(近藤選手の頭が)硬くて拳を痛めてしまったよ」と苦笑い。それでも、「相手は経験が豊富で強かった」と、8ラウンドにわたり死力を尽くした拳友を称えた。

 さらに「日本のおもてなしと、リスペクトしてくれることに感謝している。また、日本で戦いたいし、日本人選手がメキシコに来たら、我が家に泊まってもいいよ」と笑顔を見せた。
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